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- 初回投稿日:2020/6/25
- 更新:2024/12/18
次世代の計算機量子コンピュータとは、量子力学の原理に基づいて設計されたコンピューターで、従来のコンピューターと異なり、量子力学の「量子重ね合わせ」や「量子もつれ」などの現象を利用することで、高速な処理や大規模な情報処理を実現します。
実用化されれば、交通渋滞の解消や二酸化炭素の削減、AI(人工知能)の開発など、私たちの生活に大きな進展をもたらすと言われ、AI(人工知能)関連銘柄・IoT関連銘柄・バイオ関連銘柄との関わりが深く、テーマ性の豊富な銘柄が揃っていることから、量子コンピュータ関連銘柄は投資家としても目が離せないテーマ株となっています。
目次
古典ビットと量子ビット
量子コンピュータは一般的なコンピューターが「0」と「1」の組み合わせで情報処理を行う単位「ビット」が用いられている(古典ビット)のに対し、量子コンピュータは“「0」でもあり「1」でもある”という情報処理の単位「量子ビット」が用いられているコンピューターです。
出典:量子コンピュータ勉強会レポート(その2) ~超伝導量子コンピータ vs. 光量子コンピュータ~
これまで世界各国が性能を競ってきているスーパーコンピューターの計算速度をはるかに上回る次世代コンピューターとして注目されてきていて、その性能の高さから、スーパーコンピューターから量子コンピュータへの世代交代が始まろうとしています。
量子コンピュータは「0」でもあり「1」でもあるという“同時に2つの状態をとる”という量子力学に基づいて開発されているようですが、ちょっと頭のいい人が考えることは難しすぎて良く分からないって人も多いのではないかと思うので、YouTubeに上げられている「量子コンピュータを説明する – 人類の技術の限界について」という動画を参照し量子コンピュータについてまとめてみたいと思います。
「ビット(古典ビット)」について
従来の一般的なコンピューターでは、データの最小単位「ビット」を使って計算を行います。
この「ビット」は一つにつき、「0」か「1」のどちらかを表します。
Kurzgesagt – In a Nutshell(出典)https://youtu.be/JhHMJCUmq28
従来の一般的なコンピューターは膨大な量の「ビット」を使うことで、あらゆる計算を可能にしているだけで、一つ一つの計算は非常に単純なものです。
例えば、従来のコンピューターで4つの「ビット」を並べたとき、1回の計算で表せる答えは一つです。
つまり16通り全てを表すには16回の計算が必要になります。
この計算速度を突き詰めたのがスーパーコンピューターになります。
「量子ビット」について
物質の最小単位である量子の世界で計算を行うことで、これまでのスーパーコンピューターとは比べ物にならない計算速度を誇る次世代コンピューターが量子コンピュータです。
量子コンピュータは、「量子ビット」を使って計算を行います。
「量子ビット」は「0」と「1」の両方の状態で存在します。
「0」と「1」の両方の状態で存在というのが難しくて分かりにくいかと思いますが、これを重ね合わせと呼び、一つで二つの状態を表せることを指します。
Kurzgesagt – In a Nutshell(出典)https://youtu.be/JhHMJCUmq28
一つで二つの状態を表すことが可能な「量子ビット」を使えば、4つ並べるだけ(=1回の計算)で16通り全てを表すことが可能ということになるのです。
つまり20個の量子ビットを使えば100万通りを1度に表すことができるということになります。
このように、従来のコンピューターと比較して、計算の工程が圧倒的に少ないことから、スーパーコンピューターをも圧倒する計算速度が実現しています。
量子コンピュータの処理速度は従来の1億倍以上!
D-Wave社の製造した「世界初の商用量子コンピュータ」を使って、グーグルが検証を行ったところ、従来の一般的なコンピューターの1億倍以上もの速さで計算が完了したとのことです。
また、理論上はスーパーコンピューターの3,600倍の速度と言われています。
実用化は遠い未来と考えられていた量子コンピュータですが、この検証により計算性能が分かり、一気に世界の注目を集めることとなりました。
米国ではアルファベット参加Google(グーグル)の他にIBMやAmazon(アマゾン)やMicrosoft(マイクロソフト)といったIT大手が研究開発を進め覇を競ってきていますが、グーグルは2029年までに商用量子コンピュータを生産する計画のようで、IBMは2023年を目処に“1000量子ビット超の性能を開発する”としています。
量子超越性はまだあくまで理論上の話のようですが、IT大手が研究開発を進め競争が激化したことによりここ数年で量子コンピューティングは一気に次世代コンピューターとして実用的な用途が期待されてきている感じですかね。
それでは、計算速度の向上によって一体何が便利になるのでしょうか?
量子コンピュータの活用法がピンとこない方も多いかと思いますので、次は圧倒的な性能を誇る量子コンピュータの活躍が期待される分野をご紹介します。
量子コンピュータにできること・活用分野
私たちが普段生活する範囲では、絶対に必要のないほど超高性能なこの量子コンピュータは、一体どのような分野への活用が期待されているのか?
理研と富士通(6702)が共同開発し主要4部門で世界一となった「富岳」には国費約1,100億円が投じられたようですが、量子コンピュータの活用分野を知れば、日本を含む世界各国が巨額の資金を投じ、研究開発を促進させてきているのも納得できるのではないかと思います。
「量子コンピュータ」×「AI(人工知能)」
量子コンピュータは、人工知能(AI)の発展において必要不可欠とされており、これ以上にないほど貢献すると期待されています。
仮に、量子コンピュータの速度で演算が可能な人工知能(AI)が誕生すれば、ディープラーニングにより飛躍的に知能を向上させ、人間の脳よりも優れた脳を持つAIが完成するかもしれません。
映画の中の世界が現実となっていきそうな印象ですが、「使い方を間違えれば人間社会の脅威になる」との警告もあるように、人間のコントロールできる範囲内で、テクノロジーと共存することが大切になるでしょう。
量子コンピュータとAIの関係の深さから、量子コンピュータ関連銘柄は、AI(人工知能)関連銘柄としても名を連ねる企業が多く存在します。
「量子コンピュータ」×「医療」
コンピューターと医療は、あまり関係がなさそうですが、実は「創薬」の分野に非常に役立ちます。
日々、様々な種類の化学物質の組み合わせが試されており、その中の一握りが薬として認められます。
その数なんと、がん治療薬だけで100垓(がい)通りと言われていますが、つまり、1000兆の1000万倍ものパターンがあるとされています。
新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大し大きな問題となりましたが、ワクチンや治療薬開発にスーパーコンピューターや量子コンピュータを提供する動きが広がり、日本の「富岳」も運用を開始してきています。
もし量子コンピュータが実用化されれば、HIVやがんなどの難病に対する新薬の開発スピードも飛躍的に向上することでしょう。
世界には不治の病に苦しまれている方がまだ多くおられるかと思いますが、量子コンピュータの開発が進められ医療分野に用いられることで、効果的な新薬が次々と開発されてくることとなるかもしれませんね。
バイオ関連銘柄でもご紹介している創薬・製薬会社が量子コンピュータを採用すれば、難病への特効薬もそう遠くない未来だと思われます。
「量子コンピュータ」×「IoT」
近年、AIスピーカーやスマート家電など、IoT(モノのインターネット)化の流れが多く見受けられます。
電子機器に話しかけて動作させるのが当たり前の時代になっていきそうですが、中でも、IoTによって集められた膨大な量のデータ「ビッグデータ」の解析・活用に注目が集まっています。
そして、量子コンピュータの演算性能を活かせば、今以上に膨大な量のデータを、今以上に速く解析・活用することが可能となり、需要予測・未来予測などの分野に大きく貢献すると思われます。
これにより、IoT関連銘柄として見られている企業の量子コンピュータ導入も期待されています。
量子コンピュータの歴史
量子コンピュータの歴史は大前提となる量子力学までさかのぼることになるわけですが、量子論の直接的なはじまりは、黒体放射の分光放射輝度に関するマックス・プランクの研究に見られ、1925年以降のヴェルナー・ハイゼンベルクの行列力学とエルヴィン・シュレーディンガーの波動力学の登場が量子力学の数学的な取り扱いが行なわれており、約100年も前にさかのぼります。
それから50年以上経過した1980年、ポール・ベニオフが量子系においてエネルギーを消費せず計算が行えることを示したことを発端として、有名なのはノーベル物理学賞受賞者でもあるリチャード・ファインマン教授が登壇した、1981年の「物理学と計算」会議の基調講演に遡るといわれます。※諸説あるようです。
その後1990年代に入ると研究が加速します。
年 | 人物 | 概要 |
---|---|---|
1992年 | デイビッド・ドイッチュ リチャード・ジョサ |
量子コンピュータが古典コンピュータよりも速く解ける問題で『ドイッチュ・ジョサのアルゴリズム』を考案 |
1993年 | ウメーシュ・ヴァジラーニ イーサン・バーンスタイン |
『万能量子チューリングマシン』と『量子フーリエ変換』のアルゴリズムを考案 |
1994年 | ピーター・ショア | 実用的なアルゴリズム『ショアのアルゴリズム』を考案 |
1995年 | アンドリュー・スティーン ピーター・ショア |
量子誤り訂正のアルゴリズムが考案 |
1996年 | ロブ・グローバー | グローバーのアルゴリズムが考案 |
1996年 | セルジュ・アロシュ | 実験的観測によって量子デコヒーレンスを証明し、量子デコヒーレンスが量子コンピュータ実現への障害となることが実証 |
1997年 | エドワード・ファーヒ サム・ガットマン |
量子ウォーク(Continuous-time quantum walk:CTQW)が考案 |
1998年 | ベルンハルト・オマール | 量子コンピュータ用のプログラミング言語(Quantum Computation Language:QCL)の実装 |
1998年 | 西森秀稔など | 量子焼きなまし法(量子アニーリング法)が考案 |
2007年 | D-Wave Systems | 量子アニーリング理論に基づく量子コンピュータを開発 |
2008年 | デービッド・ワインランド | 個々のイオンをレーザー冷却して捕捉できることを示し、トラップド・イオン量子コンピュータの研究が進展 |
2011年 | D-Wave Systems | 量子コンピュータ「D-Wave」の建造に成功 |
2012年 | セルジュ・アロシュ デービッド・ワインランド |
「個別の量子系に対する計測および制御を可能にする画期的な実験的手法に関する業績」を理由にノーベル物理学賞を受賞 |
2014年 | Google ジョン・マルティニス |
|
2016年 | IBM | 5量子ビットの量子コンピュータをオンライン公開 |
2017年 | IBM | IBM Q向け16量子ビット・プロセッサを開発 |
2019年 | IBM | CESにおいて世界初の商用量子コンピューター(IBM Q System One)を開発したと発表 |
2019年 | 世界最高速のスーパーコンピューターが1万年かかる計算問題を量子コンピューターSycamoreプロセッサは3分20秒で解くことに成功して量子超越性を世界で初めて実証したと発表 | |
2020年 | 潘建偉が率いる量子研究グループ | 独自の量子コンピュータ九章にて量子超越性を達成したことを『サイエンス』誌で発表 |
2021年 | 東京大学大学院工学系研究科の武田俊太郎准教授と榎本雄太郎助教らの研究チーム | 光量子ビットスライサの開発成功を発表 |
2021年 | NTTや東京大学、理化学研究所など | 光子を利用する光量子コンピュータの基幹技術となる「スクィーズド光源」と呼ばれる量子光源を世界で初めて開発したと発表 |
2023年 | 理化学研究所 | 国産の初号機を開発。研究者が利用できるサービスを開始 |
2024年 | 105個の量子ビットを搭載する新量子チップ「Willow(ウィロー)」を発表 | |
2024年 | 理化学研究所 | 新方式の量子コンピュータを開発し、インターネット経由で利用できるクラウドプラットフォームとして公開 |
量子コンピュータの実用化は、Googleが2029年までに100万量子ビットを搭載した量子コンピュータの実用化に向けてのロードマップを公開したことにより、ビジネスにおいての活用は2030年ごろと予測されていますが、現実的には2030年代の終わり頃ではないかとの予測もあります。
つまり今後数年で加速的に進展する可能性があるという点で、量子コンピュータ関連銘柄がピックアップされる機会も増えてくることが予想できます。
量子コンピュータ関連銘柄一覧
それでは次世代技術の発展を担う量子コンピュータの研究開発を手掛ける企業、量子コンピュータ関連銘柄を一覧にまとめ見てみましょう。
スーパーコンピューター「富岳」が主要4部門で世界1位となり量子コンピュータ関連銘柄への注目が再び強まった印象ですが、実用化が近づくにつれ今以上に人気が沸騰するかもしれないので、どの会社がどう量子コンピュータと関連しているか、なるべく把握しておきたいところではないでしょうか。
量子コンピュータ関連銘柄 本命一覧表
証券コード | 企業名 | 概要 |
---|---|---|
6702 | 富士通 | 量子コンピュータのソフトウェア会社「1QBit」と協業。デジタルアニーリングで早くから実力を示す。 |
3687 | フィックスターズ | 世界で初めて量子コンピュータを商用化したカナダの「D-Wave社」と協業。量子アニーリングマシン活用のコンサルティング事業も手掛ける。 |
6701 | NEC(日本電気) | アニーリングマシンで先駆。量子コンピュータにとって必須の技術、量子ビットの読出し精度90%を達成。 |
9432 | NTT(日本電信電話) | 2014年時点で世界最大規模となる100ビット規模の量子コンピュータ向けの新手法を確立。 |
6503 | 三菱電機 | 量子コンピュータに対応できる新しい暗号技術「量子暗号」を研究開発。 |
6902 | デンソー | 量子コンピュータの応用研究を進めている。 |
3655 | ブレインパッド | AI分野やビッグデータ活用など、量子コンピュータと相性の良い事業を行っている。 |
6864 | エヌエフホールディングス | 量子コンピュータ向けに世界最高レベルの信号増幅装置(電子デバイス)を提供。 |
6098 | リクルートホールディングス | リクルートコミュニケーションズが「量子コンピュータの実活用に向けた共同研究を本格化」と発表。 |
富岳を理研と共同開発した富士通(6702)や、世界で初めて量子コンピュータを商用化した「D-Wave社」との協業開始を2017年に発表しているフィックスターズ(3687)など、上記の銘柄は量子コンピュータ関連銘柄の中でも本命株として頭にしっかりと入れておきたいところではないでしょうか。
量子コンピュータ関連銘柄 出遅れ一覧表
証券コード | 企業名 | 概要 |
---|---|---|
2693 | YKT | 量子コンピュータ関連部門を持つ「サンインスツルメント」が完全子会社。 |
4736 | 日本ラッド | 産業用コンピューター分野で世界トップシェアを誇る「アドバンテック」と協業。 |
6777 | santec | 量子コンピュータと非常に関わりの深い光子分野で独自技術を保有。 |
2158 | FRONTEO | 量子コンピュータと相性の良いAI関連事業を行っている。 |
3905 | データセクション | ビッグデータ解析・活用を行っていることから量子コンピュータ実用化に期待。 |
3680 | ホットリンク | ビッグデータ事業を行っていることから、量子コンピュータの実用化が大きなビジネスチャンスに。 |
8157 | 都築電機 | 富士通(6702)の製品を専門に取り扱っている。 |
7713 | シグマ光機 | 量子関連の研究にて使用される高精度の位置決め装置を手掛けている。 |
3915 | テラスカイ | 傘下のQuemixが量子コンピューターの性能を最大化するためのアルゴリズム開発を展開。 |
4069 | BlueMeme | 2022年に京都大学と量子コンピューターを用いたゲノム解析に関する共同研究を開始。 |
6521 | オキサイド | 買収したイスラエル企業とともに、量子暗号通信分野で活用が期待される量子もつれ光源モジュール製品を開発。 |
6597 | HPCシステムズ | 量子コンピューターを用いたソフトウェア開発を手掛けるスタートアップのQunaSysと資本・業務提携をし量子化学計算を行うクラウドサービスも展開。 |
6807 | 日本航空電子工業 | 量子コンピューター向けの非磁性同軸コネクターを開発。 |
6838 | 多摩川ホールディングス | 量子コンピューターが解読できない量子暗号鍵を活用したインターネット網に対応する通信機器やシステムの研究開発を推進。 |
6965 | 浜松ホトニクス | 420億円を投じて計測用ファイバーレーザーで世界トップクラスとされるデンマーク企業のNKTフォトニクスの買収を完了。半導体検査用光源での事業拡大を図る方針を示している。 |
9719 | SCSK | Quemixと資本・業務提携。量子コンピューターの社会実装に向けた研究開発の加速と、材料計算市場での事業拡大を狙う。 |
量子コンピュータ関連銘柄は時価総額が大きい銘柄が多い印象ですが、日本ラッド(4736)、データセクション(3905)、ホットリンク(3680)あたりはまだ時価総額が小さめな印象なので、量子コンピュータ関連の出遅れ株として今後の値動きにも注目したい銘柄ではないでしょうか。
量子コンピュータ関連銘柄【人気の本命株】
量子コンピュータ関連銘柄の中でも、真っ先に人気が株価に反映される印象の銘柄、そして今後の期待が大きいとされている本命銘柄です。
量子コンピュータ関連銘柄 本命株 フィックスターズ(3687)
フィックスターズ(3687)は、ハード・ソフトウェア開発者向けソリューション、機械学習関連事業、そして量子コンピューティングソリューションを手掛ける会社です。
量子コンピュータを導入しようと考えている企業向けに、セットアップ・高速化ソリューション・クラウド経由での量子コンピュータ利用サービスを提供してきています。
高速ソフトウェアの開発を手掛ける同社は、組み合わせ最適化問題の解決に向けて最適なハードウェアを選択できる量子コンピューティングのクラウドサービスを展開。2024年11月、理化学研究所、東京大学、科学技術振興機構(JST)、Fixstars Amplifyと共同で新方式の量子コンピュータの開発に成功した事を発表。これは世界に先駆けた汎用型光量子計算のためのプラットフォームとなります。
量子コンピュータ関連銘柄 本命株 富士通(6702)
富士通(6702)は、通信システム・情報処理システム・電子デバイスの製造・販売、それらに関するサービスの提供を行っている会社です。
ITサービスでは国内首位、世界でも上位に君臨する大手企業ですが、従来型コンピューターで量子コンピュータの演算を疑似的に行うデジタルアニーリングで早くから実力を示しています。
富士通は理研とスーパーコンピューター「富岳」を共同開発し注目された印象ですが、グループを挙げて量子コンピュータの研究開発にも取り組んでいます。
2024年には大阪大学量子情報・量子生命研究センターと数万量子ビットの量子コンピュータでも、現行コンピュータを超える速度で実用アルゴリズムを実行する方法を確立。量子コンピュータの早期実用化に向けて、共同で開発を進めている高効率位相回転ゲート式量子計算アーキテクチャ「STARアーキテクチャ」について、位相回転操作時の位相角の精度を向上させる技術、および量子ビットの効率的な操作手順を自動生成する技術を開発した事を発表しています。
富岳と同じく世界一となったスーパーコンピューター「京」の製造にも携わったことで知られていますが、その技術力の高さも評価されています。
量子コンピュータ関連銘柄 本命株 NEC(6701)(日本電気)
NEC(6701)は、住友グループに属する大手電機メーカーです。
1999年に量子コンピュータの基本素子を実証するなど、同分野への取り組みで高い実績を誇っています。
「理化学研究所と量子ビットのエネルギー緩和率を増大することなく量子ビットの読出し信号を増大させる手法を実証し、量子ビットの読出し精度90%を達成した」との発表がありました。
この量子ビットの状態を正確に読みだす技術は、量子コンピュータにとって必須と言っても過言ではないことから、量子コンピュータ関連銘柄の本命格として注目を集めています。
また、文部科学省が2018年夏に量子コンピュータの研究を実施すると発表した際にNECもそこに参加する意向を示した経緯もあります。
量子コンピュータ関連銘柄 本命株 NTT(9432)(日本電信電話)
NTT(9432)は、日本の通信事業最大手であるNTTグループの持株会社で、グループ会社を統括しているほか、技術・規模ともに世界屈指の研究所を保有している会社です。
2014年の時点で、世界最大規模となる100ビット規模の量子コンピュータの実現に向けた新手法を確立したと発表。また、NECと同じく2018年の文部科学省による研究にも参加する意向を示した経緯があり、量子コンピュータの研究を手掛ける日本企業の代表格とも言われています。
2024年11月、理化学研究所、東京大学、科学技術振興機構(JST)、Fixstars Amplifyと共同で新方式の量子コンピュータの開発に成功した事を発表。これは世界に先駆けた汎用型光量子計算のためのプラットフォームとなります。
しかし、時価総額が非常に大きい銘柄なので、短期的な値動きを期待するのではなく、中長期的スパンでの運用が望ましいと思われます。
量子コンピュータ関連銘柄 本命株 三菱電機(6503)
三菱電機(6503)は、三菱電機グループの中核企業とされる大手総合電機メーカーです。
現在普及している暗号システム「RSA暗号」は、掛け合わした巨大な数を素因数分解するには、従来のコンピューターでは膨大な時間がかかり、現実的な時間では難しいことを利用しています。
しかし、圧倒的な処理速度を誇る量子コンピュータの登場で、このRSA暗号が突破されるかもしれないという問題が浮上し、現在、対量子コンピュータ向けの暗号が開発されています。
その1つとして、三菱電機が量子コンピュータに対応できる新しい暗号技術「量子暗号」を研究開発していることから、量子コンピュータ関連銘柄として本命視されています。
この「量子暗号」が普及するかはまだ分かりませんが、量子コンピュータに対応できる暗号システムは必要不可欠とされているので、その需要の高さから今後の研究開発に期待がかかります。
量子コンピュータ関連銘柄 本命株 デンソー(6902)
デンソー(6902)は、主にトヨタ系に自動車部品を供給する自動車部品メーカーです。
世界シェアでは第1位に君臨している大手企業になります。
2017年6月21日、デンソーが量子コンピュータの応用研究を進めているとの報道により、量子コンピュータ関連銘柄としての注目を集めました。
自動運転分野にも関わっていることから、数百台分の車の最適ルートを瞬時に導くことで渋滞の解消に取り組むとしています。
大企業なだけに、やはり時価総額は大きな銘柄となります。
こちらも短期的な値動きではなく、中長期スタンスでの運用が前提となりそうな銘柄でしょうか。
量子コンピュータ関連銘柄 本命株 ブレインパッド(3655)
ブレインパッド(3655)は、マーケティングツール・あらゆるデータの見える化・機械学習・ビッグデータの活用など、AI・IoTに深くかかわる事業を主軸とした会社です。
NVIDIAが手掛ける、AI分野の新興企業を支援するプログラム「NVIDIA Inception」に認定されており、AI(人工知能)関連銘柄では本命視されています。
AI分野やビッグデータ活用など、量子コンピュータと相性の良い事業を行っていることから、利用する側として量子コンピュータ関連銘柄に含まれています。
ビッグデータ・人工知能(AI)・量子コンピュータと、旬のテーマ性を網羅している銘柄として目が離せません。
量子コンピュータ関連銘柄 本命株 エヌエフホールディングス(6864)
エヌエフホールディングス(6864)は、産業用電源、各種電子計測器、電子部品の開発・製造・販売を一貫して手掛けている会社です。
回路の安定性と高性能を実現する技術「NF制御技術」に強みをもっており、量子コンピュータ向けに世界最高レベルの信号増幅装置を提供していることから、量子コンピュータ関連銘柄の中でも中核的存在として注目されています。
また、NEC(6701)との取引実績があることも、1つの注目ポイントと言えるでしょう。
量子コンピュータ関連銘柄を知る上では外せない銘柄となっています。
量子コンピュータ関連銘柄 本命株 リクルートホールディングス(6098)
リクルートホールディングス(6098)は、求人広告、人材派遣、人材紹介、販売促進などのサービスを手掛ける会社です。
量子コンピュータ関連というイメージがなさそうな企業かもしれませんが、2017年5月12日、子会社であるリクルートコミュニケーションズから、「量子コンピュータの実活用に向けた共同研究を本格化」との発表がありました。
具体的には、広告やPRがテレビCMだけでなく、インターネットが占める割合が大きくなっている現代で、SNSやウェブサイトを通じ、企業や商品ブランドがユーザーに伝えたいメッセージを届ける活動「マーケティング・コミュニケーション」を念頭に置いた研究を行うとしています。
ユーザーの年齢、性別、居住地などのビッグデータを活用するにあたって、量子コンピュータの研究開発に期待がかかります。
量子コンピュータ関連銘柄【注目の出遅れ株】
連鎖的に株価の上昇がみられた銘柄や、量子コンピュータの実用化によってビジネスチャンスが期待できる、量子コンピュータ関連銘柄の出遅れ・大穴株です。
量子コンピュータ関連銘柄 出遅れ株 YKT(2693)
YKT(2693)は、国内外の最新鋭の生産設備を取り扱う機械専門商社です。
完全子会社に、量子コンピュータ関連機器を取り扱う「サンインスツルメント」という会社があります。
このサンインスツルメントが、量子コンピュータ関連部門を保有しており、すでに研究機関や大学向けに安定的な売上を確保していることから、親会社のYKTが量子コンピュータ関連銘柄として名を連ねています。
量子コンピュータ関連銘柄の本命株の1つとして取り上げた、エヌエフホールディングス(6864)よりも時価総額が35億円ほどと小さく、テーマ株らしい値動きが期待できることから出遅れ・大穴銘柄としてご紹介します。
量子コンピュータ関連銘柄 出遅れ株 日本ラッド(4736)
日本ラッド(4736)は、ビッグデータを活用した分析・予測統計や、物流業向けの管理システムなどを提供している会社です。
台湾に本拠地を置き、産業用コンピューター分野で世界トップシェアを誇る「アドバンテック」と協業体制にあることから、量子コンピュータ関連銘柄として見られています。
AI・IoT・ビッグデータ・サイバーセキュリティ関連銘柄として見る動きもあり、複数のテーマを持ち合わせている上に、時価総額が34億円ほどと小さいことからこちらもテーマ株らしい値動きが期待できるかもしれません。
量子コンピュータ関連銘柄 出遅れ株 Santec Holdings(6777)
Santec Holdings(6777)は、光測定器と光部品の製造を主軸としている会社で、光子分野における独自技術で優位性をもっていることから注目を集めています。
量子コンピュータは、原子やイオン、そして光子を利用して計算することから、光子分野は量子コンピュータと非常に関わりの深い分野となります。
これに相場が気付いたことにより、出遅れ銘柄として人気化した経緯がある銘柄です。
時価総額は197億円とそこまで大きくはなく、充分に値動きが見込める銘柄だと思われます。
量子コンピュータ関連銘柄 出遅れ株 FRONTEO(2158)
FRONTEO(2158)は、人間の4000倍のスピードで文章を読むことが出来る人工知能「KIBIT」により、AI関連銘柄として注目を集めた企業です。
こちらも事業内容と量子コンピュータとの相性が良いため、量子コンピュータ関連銘柄としても名を連ねています。
AI関連銘柄として人気を集めた経緯のある銘柄のため、物色されやすく手垢が付いている感はありますが、旬なテーマを兼ね揃えた銘柄として注目しておきたいところです。
量子コンピュータ関連銘柄 出遅れ株 データセクション(3905)
データセクション(3905)は、人工知能(AI)を活用したビッグデータの解析により、SNSから商品の利用シーンを発掘する「利用シーン発掘サービス」を提供していることで、人工知能(AI)関連銘柄として見られている会社です。
キーワード分析だけではなく、ディープラーニングによる画像分析も可能で、やはりこちらも量子コンピュータと相性の良い事業であることから、量子コンピュータ関連銘柄としても注目されてきています。
量子コンピュータ関連銘柄 出遅れ株 ホットリンク(3680)
ホットリンク(3680)は、ビッグデータの取得・分析を手掛ける会社です。
主にX(旧Twitter)や5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)などを情報源としたデータを取り扱っています。
ビッグデータ事業を行っていることから、量子コンピュータの実用化が大きなビジネスチャンスになるのではないかとのことで、量子コンピュータ関連銘柄として注目されています。
また、AIの活用にも前向きな企業なことから人工知能(AI)関連銘柄としての一面も持っており、時価総額が40億円と比較的に小規模なのも魅力な銘柄となっています。
量子コンピュータ関連銘柄 出遅れ株 都築電気(8157)
都築電機(8157)は、ネットワーク製品、通信回線サービス、情報機器、ソフトウェアなど幅広い取り扱いを行うシステムインテグレーターです。
「システムインテグレーター」とは、システムの部品を集め、全ての機能が正しく動作するように完成させる会社を指します。
理研と富岳を共同開発した富士通(6702)の製品を専門に取り扱っていることから、量子コンピュータ関連銘柄とされてきています。
やや量子コンピュータ関連銘柄の中では関連性が薄いかもしれませんが、富士通の量子コンピュータ実用化がビジネスチャンスとなるかもしれないので、関連付けて頭の隅に置いておきたい銘柄ではないでしょうか。
量子コンピュータ関連銘柄 出遅れ株 シグマ光機(7713)
シグマ光機(7713)は1977年の会社設立以来、レーザー用要素部品をはじめとし。レーザー用ユニット製品の開発、生産、販売に積極的に取り組んできている会社。
関連テーマとしては「半導体」「液晶製造装置」「レーザー」などが挙げられる銘柄ですが、光学基本機器製品(約2,000種)、光学素子・薄膜製品(約10,000種)、自動応用製品(約200種)、レーザシステム製品、バイオ関連製品などを取り扱っていて総合力に強味のある企業です。
量子コンピュータ分野では、研究で利用される高精度の自動位置・姿勢決め装置を手掛け量子コンピュータ関連銘柄として注目され物色されてきています。
量子コンピュータ関連銘柄まとめ
AI(人工知能)関連銘柄・IoT関連銘柄・バイオ関連銘柄などと関連性が深く、先端技術としてもテーマ株としても注目の量子コンピュータ。
特に「人工知能(AI)の発展に量子コンピュータは必要不可欠」とまで言われているので、この2つのテーマは常に関連付けて見守りたいところです。
量子コンピュータ関連銘柄は、ここまでにご紹介した銘柄の他にも、HPCシステムズ(6597)、浜松ホトニクス(6965)、テラスカイ(3915)、ユビキタスAI(3858)、スパークス・グループ(8739)などが挙げられるかと思いますが、中長期的な株価変貌の可能性を秘めたテーマ株かと思われるので、しっかりと投資マネーが向かいそうな銘柄を見定めていくようにしたいところですね。
こうしたテーマ株は日本経済新聞やヤフーニュースなどでの報道内容や、時事ネタが刺激材料となってきたりしますが、テーマ株の中でも特に“成長性”を期待できそうで業績を大きく伸ばしてきそうな銘柄には早い段階から注目しておきたいところではないでしょうか。
しかしながら、どの企業がどういうテーマ性に絡み、注力している事業がどれぐらい成長し業績を伸ばしてきそうなのか、銘柄を個別で調べ分析していくのも骨の折れる作業です。
サラリーマン投資家や主婦をしながら株取引を行われている方など、なかなか銘柄を個別に調べたりしている時間を取れないでいる人が殆どではないでしょうか。
新聞やニュースをチェックし旬なテーマ性を探ったり、関連銘柄を個別で分析している時間がないという人は、人気テーマに絡んだ銘柄情報などを配信してくれる株情報サイトに登録して、「自分で調べたり分析する」のではなく、「アナリストが分析しまとめた情報を受け取る」ようにした方が、無駄な時間を省け、要領良く上値余地を期待できそうな個別銘柄を見つけれるようになるかと思います。
日々の配信情報をチェックしているだけで時事ネタに強くなり、テーマ株の流れにもついていけるようになるのではないかと思うので、テーマ株を上手く狙っていきたいと少しでも思われる方は、下記リンク先よりメルマガ登録し、ご自身の目で今後配信となる個別銘柄の株価推移を追ってみて下さい。
テーマ株投資に役立つ!オススメの株情報サイト【株エヴァンジェリスト】
各種大手メディアに引っ張りだこの有名投資家で株式評論家でもある「Bコミ」こと坂本慎太郎氏が分析者・投資判断者および助言者を務めている『株エヴァンジェリスト』。
幅広く活動を続けるBコミ(坂本慎太郎)氏が投資顧問の分析者・投資判断者および助言者に就任するということは、それだけ株エヴァンジェリストが投資顧問業として高い成果を出してると言えるのではないでしょうか。
実際に、市場休業日を除く平日朝の寄り付き前に配信される【朝刊レポート】にて公開されている無料特選銘柄は高い成果を見せており、数営業日で20%以上の上昇となる銘柄や、株価2倍以上の上昇となる銘柄も。
例えば以下の銘柄はこの無料で閲覧できる【朝刊レポート】にて「本日の無料特選銘柄」として紹介されていた銘柄です。
配信銘柄 | 配信日/始値 | 高値日/高値 | 騰落率 |
---|---|---|---|
セキュア(4264) | 2024/4/17 1,428 | 2024/5/8 3,105 | 117.44% |
Laboro.AI(5586) | 2024/3/4 1,371 | 2024/3/8 2,999 | 118.75% |
Kudan(4425) | 2024/2/22 981 | 2024/3/13 3,405 | 247.09% |
三井E&S(7003) | 2024/02/20 1,211 | 2024/03/08 2,898 | 139.31% |
第一屋製パン(2215) | 2023/09/12 410 | 2024/02/02 855 | 108.54% |
霞ヶ関キャピタル(3498) | 2023/07/31 5,370 | 2024/04/03 18,800 | 250.09% |
パス(3840) | 2023/05/19 74 | 2023/12/13 177 | 139.19% |
ヤマックス(5285) | 2023/05/16 505 | 2024/03/28 1,985 | 293.07% |
プライム・ストラテジー(5250) | 2023/04/24 2,118 | 2023/7/5 4,690 | 121.44% |
ソシオネクスト(6526) | 2023/03/02 9,750 | 2023/06/21 28,330 | 190.56% |
三光産業(7922) | 2023/2/15 362 | 2023/4/3 730 | 101.66% |
アースインフィニティ(7692) | 2023/2/9 132 | 2023/4/14 890 | 574.24% |
セルシス(3663) | 2023/1/20 747 | 2023/2/13 690 | -8.26% |
TDSE(7046) | 2023/1/24 1,635 | 2023/6/13 3,925 | 140.06% |
※上記は実績の一部を抜粋しています。同社提供銘柄の全てにおいて同様の結果が得られる訳ではなく、買い推奨後に下落した事例もございます。
もちろん全ての銘柄が上昇するわけではありませんが、コンスタントに10%程度の上昇結果を出し、時に上記のような大化けを見せる銘柄も多く配信しているため、安定した利益が狙いやすいのではないでしょうか。
また比較的短期間で上昇している銘柄が多いのも特徴的。これだけの成果が出る銘柄を無料で見られるので、銘柄選びにお悩みの方は参考になるんじゃないかと思います。
上記の配信結果からも株エヴァンジェリストのすごさはお分かり頂けたかと思います。
各種大手メディアに引っ張りだこの有名投資家で株式評論家でもある「Bコミ」こと坂本慎太郎氏が分析者・投資判断者および助言者を務めている『株エヴァンジェリスト』はしっかりと業績やロジックに基づいた『根拠が明確な推奨銘柄』などを配信してくれる株情報サイトですが、今なら坂本慎太郎氏選定『真の利益追求候補株』を即日配信してくれますので、下記リンク先にてメルマガ登録して確認してみて下さい。
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