量子コンピュータ関連銘柄の本命株、出遅れ株17選!初の国産量子コンピュータが稼働で注目!

量子コンピューター関連銘柄のトップ画像

【2020年06月25日投稿】
※この記事は2021年6月16日に追記・更新しました。

量子コンピューターに関連した銘柄は?

去る2019年10月23日(現地時間)、米Google(グーグル)が「量子超越性(Quantum Supremacy)」を実証したことを発表し話題となりました。

量子超越性というのは量子コンピューターの計算能力が従来のスーパーコンピューターを上回ることを示すことのようですが、量子コンピューターは、従来のコンピューターの1億倍もの処理速度を誇ると言われている次世代コンピューターです。

スパコンが解くのに約1万年かかる問題(乱数を生成する“ランダム量子回路サンプリング”という問題)を量子コンピューターはなんと「3分20秒」で解いたようですが、コンピューターの計算速度はどこまで速くなるものなんでしょうね。

もうそんなに速いのなら十分なのでは?という気もしなくはないですが、量子コンピューターはAI・IoT社会が進む中で、今後、多くの事業に革新をもたらすことが期待されており、世界各国で研究開発が進められてきています。

2020年6月23日、神戸のスーパーコンピューター「富岳(ふがく)」が計算性能を示す主要4部門「トップ500」「HPCG」「グラフ500」「HPL-AI」で世界1位となり話題となりましたが、“これからの時代の勝負は量子コンピュータだ”という意見もでてきています。

当ページでは量子コンピューターの処理速度がこれまでとは比較にならない理由や、量子コンピューターの活躍が期待されている分野の解説に加え、本命銘柄10選・出遅れ銘柄8選の計17銘柄をご紹介してみたいと思います。

量子コンピューターを活用することで大きな恩恵が受けられるとして、
AI(人工知能)関連銘柄IoT関連銘柄バイオ関連銘柄との関わりが深く、テーマ性の豊富な銘柄が揃っていることから、投資家としては目が離せないテーマ株となっています。

量子コンピューターとは?ビットについてなど簡単に解説

そもそも量子コンピューターとはなに?という方も多いのではないかと思いますが、量子コンピューターは一般的なコンピューターが「0」と「1」の組み合わせで情報処理を行う単位「ビット」が用いられているのに対し、量子コンピューターは“「0」でもあり「1」でもある”という情報処理の単位「量子ビット」が用いられているコンピューターです。

これまで世界各国が性能を競ってきているスーパーコンピューターの計算速度をはるかに上回る次世代コンピューターとして注目されてきていて、その性能の高さから、スーパーコンピューターから量子コンピューターへの世代交代が始まろうとしています。

量子コンピューターは「0」でもあり「1」でもあるという“同時に2つの状態をとる”という量子力学に基づいて開発されているようですが、ちょっと頭のいい人が考えることは難しすぎて良く分からないって人も多いのではないかと思うので、YouTubeに上げられている「量子コンピュータを説明する – 人類の技術の限界について」という動画を参照し量子コンピューターについてまとめてみたいと思います。

従来の一般的なコンピューターやスーパーコンピューターの単位「ビット」について

従来の一般的なコンピューターでは、データの最小単位「ビット」を使って計算を行います。

この「ビット」は一つにつき、「0」か「1」のどちらかを表します。

ビットの画像

Kurzgesagt – In a Nutshell(出典)https://youtu.be/JhHMJCUmq28

従来の一般的なコンピューターは膨大な量の「ビット」を使うことで、あらゆる計算を可能にしているだけで、一つ一つの計算は非常に単純なものです。

ビット計算方法の画像

例えば、従来のコンピューターで4つの「ビット」を並べたとき、1回の計算で表せる答えは一つです。

つまり16通り全てを表すには16回の計算が必要になります。

この計算速度を突き詰めたのがスーパーコンピューターになります。

ビット計算の画像

量子コンピューターの単位「量子ビット」について

物質の最小単位である量子の世界で計算を行うことで、これまでのスーパーコンピューターとは比べ物にならない計算速度を誇る次世代コンピューターが量子コンピューターです。

量子コンピューターは、「量子ビット」を使って計算を行います。

量子ビット」は「0」と「1」の両方の状態で存在します。

「0」と「1」の両方の状態で存在というのが難しくて分かりにくいかと思いますが、これを重ね合わせと呼び、一つで二つの状態を表せることを指します。

量子ビットの画像

Kurzgesagt – In a Nutshell(出典)https://youtu.be/JhHMJCUmq28

一つで二つの状態を表すことが可能な「量子ビット」を使えば、4つ並べるだけ(=1回の計算)で16通り全てを表すことが可能ということになるのです。

つまり20個の量子ビットを使えば100万通りを1度に表すことができるということになります。

量子ビット計算の画像

このように、従来のコンピューターと比較して、計算の工程が圧倒的に少ないことから、スーパーコンピューターをも圧倒する計算速度が実現しています。

量子コンピューターの処理速度は従来の1億倍以上!

D-Wave社の製造した「世界初の商用量子コンピューター」を使って、グーグルが検証を行ったところ、従来の一般的なコンピューターの1億倍以上もの速さで計算が完了したとのことです。

また、理論上はスーパーコンピューターの3,600倍の速度と言われています。

実用化は遠い未来と考えられていた量子コンピュータですが、この検証により計算性能が分かり、一気に世界の注目を集めることとなりました。

米国ではアルファベット参加Google(グーグル)の他にIBMやAmazon(アマゾン)やMicrosoft(マイクロソフト)といったIT大手が研究開発を進め覇を競ってきていますが、グーグルは2029年までに商用量子コンピューターを生産する計画のようで、IBMは2023年を目処に“1000量子ビット超の性能を開発する”としています。

量子超越性はまだあくまで理論上の話のようですが、IT大手が研究開発を進め競争が激化したことによりここ数年で量子コンピューティングは一気に次世代コンピューターとして実用的な用途が期待されてきている感じですかね。

それでは、計算速度の向上によって一体何が便利になるのでしょうか?

量子コンピューターの活用法がピンとこない方も多いかと思いますので、次は圧倒的な性能を誇る量子コンピューターの活躍が期待される分野をご紹介します。

量子コンピューターにできること・活用分野

私たちが普段生活する範囲では、絶対に必要のないほど超高性能なこの量子コンピューターは、一体どのような分野への活用が期待されているのか?

理研と富士通(6702)が共同開発し主要4部門で世界一となった「富岳」には国費約1,100億円が投じられたようですが、量子コンピューターの活用分野を知れば、日本を含む世界各国が巨額の資金を投じ、研究開発を促進させてきているのも納得できるのではないかと思います。

「量子コンピューター」×「AI(人工知能)」

AI画像

量子コンピューターは、人工知能(AI)の発展において必要不可欠とされており、これ以上にないほど貢献すると期待されています。

仮に、量子コンピューターの速度で演算が可能な人工知能(AI)が誕生すれば、ディープラーニングにより飛躍的に知能を向上させ、人間の脳よりも優れた脳を持つAIが完成するかもしれません

映画の中の世界が現実となっていきそうな印象ですが、「使い方を間違えれば人間社会の脅威になる」との警告もあるように、人間のコントロールできる範囲内で、テクノロジーと共存することが大切になるでしょう。

量子コンピューターとAIの関係の深さから、量子コンピューター関連銘柄は、
AI(人工知能)関連銘柄としても名を連ねる企業が多く存在します。

「量子コンピューター」×「医療」

バイオ画像

コンピューターと医療は、あまり関係がなさそうですが、実は「創薬」の分野に非常に役立ちます。

日々、様々な種類の化学物質の組み合わせが試されており、その中の一握りが薬として認められます。

その数なんと、がん治療薬だけで100垓(がい)通りと言われていますが、つまり、1000兆の1000万倍ものパターンがあるとされています。

新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大し大きな問題となりましたが、ワクチンや治療薬開発にスーパーコンピューターや量子コンピューターを提供する動きが広がり、日本の「富岳」も運用を開始してきています。

もし量子コンピューターが実用化されれば、HIVやがんなどの難病に対する新薬の開発スピードも飛躍的に向上することでしょう。

世界には不治の病に苦しまれている方がまだ多くおられるかと思いますが、量子コンピューターの開発が進められ医療分野に用いられることで、効果的な新薬が次々と開発されてくることとなるかもしれませんね。

バイオ関連銘柄でもご紹介している創薬・製薬会社が量子コンピューターを採用すれば、難病への特効薬もそう遠くない未来だと思われます。

「量子コンピューター」×「IoT」

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近年、AIスピーカーやスマート家電など、IoT(モノのインターネット)化の流れが多く見受けられます。

電子機器に話しかけて動作させるのが当たり前の時代になっていきそうですが、中でも、IoTによって集められた膨大な量のデータ「ビッグデータ」の解析・活用に注目が集まっています。

そして、量子コンピューターの演算性能を活かせば、今以上に膨大な量のデータを、今以上に速く解析・活用することが可能となり、需要予測・未来予測などの分野に大きく貢献すると思われます。

これにより、IoT関連銘柄として見られている企業の量子コンピューター導入も期待されています。

初の国産量子コンピュータが稼働

2023年3月27日、理化学研究所は次世代の高速計算機、量子コンピューターの国産初号機の稼働を始めインターネット上のクラウドサービスで公開。日本は米中が主導してきた量子コンピューターの開発競争で名乗りをあげ、巻き返しを図るとして大きな話題となりました。開発したのは、量子コンピューター研究における日本の第一人者で理化学研究所の中村泰信センター長や国内企業などからなる研究グループ。理化学研究所の初号機は当面、共同で研究する契約を結んだ大学や企業の研究者に利用してもらい、さらなる改良や関連するソフトウエア開発などを加速させたい考えだとしています。

量子コンピューター関連銘柄一覧

それでは次世代技術の発展を担う量子コンピューターの研究開発を手掛ける企業、量子コンピューター関連銘柄を一覧にまとめ見てみましょう。

スーパーコンピューター「富岳」が主要4部門で世界1位となり量子コンピューター関連銘柄への注目が再び強まった印象ですが、実用化が近づくにつれ今以上に人気が沸騰するかもしれないので、どの会社がどう量子コンピューターと関連しているか、なるべく把握しておきたいところではないでしょうか。

量子コンピューター関連銘柄 本命一覧表

証券コード 企業名 概要
6702 富士通 量子コンピューターのソフトウェア会社「1QBit」と協業。デジタルアニーリングで早くから実力を示す。
3687 フィックスターズ 世界で初めて量子コンピューターを商用化したカナダの「D-Wave社」と協業。量子アニーリングマシン活用のコンサルティング事業も手掛ける。
6701 NEC(日本電気) アニーリングマシンで先駆。量子コンピューターにとって必須の技術、量子ビットの読出し精度90%を達成。
9432 NTT(日本電信電話) 2014年時点で世界最大規模となる100ビット規模の量子コンピューター向けの新手法を確立。
6503 三菱電機 量子コンピューターに対応できる新しい暗号技術「量子暗号」を研究開発。
6902 デンソー 量子コンピューターの応用研究を進めている。
4185 JSR 「いち早く量子コンピューターを導入し、新素材開発の迅速化を目指す」と発表。
3655 ブレインパッド AI分野やビッグデータ活用など、量子コンピューターと相性の良い事業を行っている。
6864 エヌエフホールディングス 量子コンピューター向けに世界最高レベルの信号増幅装置(電子デバイス)を提供。
6098 リクルートホールディングス リクルートコミュニケーションズが「量子コンピュータの実活用に向けた共同研究を本格化」と発表。

富岳を理研と共同開発した富士通(6702)や、世界で初めて量子コンピューターを商用化した「D-Wave社」との協業開始を2017年に発表しているフィックスターズ(3687)など、上記10銘柄は量子コンピューター関連銘柄の中でも本命株として頭にしっかりと入れておきたいところではないでしょうか。

量子コンピューター関連銘柄 出遅れ一覧表

証券コード 企業名 概要
2693 YKT 量子コンピューター関連部門を持つ「サンインスツルメント」が完全子会社。
4736 日本ラッド 産業用コンピューター分野で世界トップシェアを誇る「アドバンテック」と協業。
6777 santec 量子コンピューターと非常に関わりの深い光子分野で独自技術を保有。
2158 FRONTEO 量子コンピューターと相性の良いAI関連事業を行っている。
3905 データセクション ビッグデータ解析・活用を行っていることから量子コンピューター実用化に期待。
3680 ホットリンク ビッグデータ事業を行っていることから、量子コンピューターの実用化が大きなビジネスチャンスに。
8157 都築電機 富士通(6702)の製品を専門に取り扱っている。
7713 シグマ光機 量子関連の研究にて使用される高精度の位置決め装置を手掛けている。

量子コンピューター関連銘柄は時価総額が大きい銘柄が多い印象ですが、日本ラッド(4736)、データセクション(3905)、ホットリンク(3680)あたりはまだ時価総額が小さめな印象なので、量子コンピューター関連の出遅れ株として今後の値動きにも注目したい銘柄ではないでしょうか。

量子コンピューター関連銘柄【人気の本命銘柄10選】

量子コンピューター関連銘柄の中でも、真っ先に人気が株価に反映される印象の銘柄、そして今後の期待が大きいとされている本命銘柄です。

量子コンピューター関連銘柄 富士通(6702)

6702 富士通のチャート

富士通(6702)は、通信システム・情報処理システム・電子デバイスの製造・販売、それらに関するサービスの提供を行っている会社です。

ITサービスでは国内首位、世界でも上位に君臨する大手企業ですが、従来型コンピューターで量子コンピューターの演算を疑似的に行うデジタルアニーリングで早くから実力を示しています。

富士通は理研とスーパーコンピューター「富岳」を共同開発し注目された印象ですが、グループを挙げて量子コンピューターの研究開発にも取り組んでいます。

2017年5月16日、カナダに本拠地を置く量子コンピューターのソフトウェア会社「1QBit」と、「量子コンピュータ技術を応用した、組合せ最適化や機械学習などの人工知能分野における協業」を発表しました。

富岳と同じく世界一となったスーパーコンピューター「京」の製造にも携わったことで知られていますが、その技術力の高さも評価されています。

量子コンピューター関連銘柄 フィックスターズ(3687)

3687 フィックスターズのチャート

フィックスターズ(3687)は、ハード・ソフトウェア開発者向けソリューション、機械学習関連事業、そして量子コンピューティングソリューションを手掛ける会社です。

量子コンピューターを導入しようと考えている企業向けに、セットアップ・高速化ソリューション・クラウド経由での量子コンピューター利用サービスを提供してきています。

また、世界で初めて量子コンピューターを商用化したカナダの「D-Wave社」と協業体制にあることも大きな注目点です。

協業発表前と比較すると大きく株価を伸ばし、発表当時から2倍以上の株価推移をみせました。

今後の発表内容次第ではまた大きな盛り上がりを期待できそうな銘柄ではないでしょうか。

量子コンピューター関連銘柄 NEC(6701)(日本電気)

6701 NECのチャート

NEC(6701)は、住友グループに属する大手電機メーカーです。

1999年に量子コンピューターの基本素子を実証するなど、同分野への取り組みで高い実績を誇っています。

「理化学研究所と量子ビットのエネルギー緩和率を増大することなく量子ビットの読出し信号を増大させる手法を実証し、量子ビットの読出し精度90%を達成した」との発表がありました。

この量子ビットの状態を正確に読みだす技術は、量子コンピューターにとって必須と言っても過言ではないことから、量子コンピューター関連銘柄の本命格として注目を集めています。

また、文部科学省が2018年夏に量子コンピューターの研究を実施すると発表した際にNECもそこに参加する意向を示した経緯もあります。

量子コンピューター関連銘柄 NTT(9432)(日本電信電話)

9432 NTTのチャート

NTT(9432)は、日本の通信事業最大手であるNTTグループの持株会社で、グループ会社を統括しているほか、技術・規模ともに世界屈指の研究所を保有している会社です。

2014年の時点で、世界最大規模となる100ビット規模の量子コンピューターの実現に向けた新手法を確立したと発表しています。

また、NECと同じく2018年の文部科学省による研究にも参加する意向を示した経緯があり、量子コンピューターの研究を手掛ける日本企業の代表格とも言われています。

しかし、時価総額が非常に大きい銘柄なので、短期的な値動きを期待するのではなく、中長期的スパンでの運用が望ましいと思われます。

量子コンピューター関連銘柄 三菱電機(6503)

6503 三菱電機のチャート

三菱電機(6503)は、三菱電機グループの中核企業とされる大手総合電機メーカーです。

現在普及している暗号システム「RSA暗号」は、掛け合わした巨大な数を素因数分解するには、従来のコンピューターでは膨大な時間がかかり、現実的な時間では難しいことを利用しています。

しかし、圧倒的な処理速度を誇る量子コンピューターの登場で、このRSA暗号が突破されるかもしれないという問題が浮上し、現在、対量子コンピューター向けの暗号が開発されています。

その1つとして、三菱電機が量子コンピューターに対応できる新しい暗号技術「量子暗号」を研究開発していることから、量子コンピューター関連銘柄として本命視されています。

この「量子暗号」が普及するかはまだ分かりませんが、量子コンピューターに対応できる暗号システムは必要不可欠とされているので、その需要の高さから今後の研究開発に期待がかかります。

量子コンピューター関連銘柄 デンソー(6902)

6902 デンソーのチャート

デンソー(6902)は、主にトヨタ系に自動車部品を供給する自動車部品メーカーです。

世界シェアでは第1位に君臨している大手企業になります。

2017年6月21日、デンソーが量子コンピューターの応用研究を進めているとの報道により、量子コンピューター関連銘柄としての注目を集めました。

自動運転分野にも関わっていることから、数百台分の車の最適ルートを瞬時に導くことで渋滞の解消に取り組むとしています。

大企業なだけに、やはり時価総額は大きな銘柄となります。

こちらも短期的な値動きではなく、中長期スタンスでの運用が前提となりそうな銘柄でしょうか。

量子コンピューター関連銘柄 JSR(4185)

4185 JSRのチャート

JSR(4185)は、合成ゴムで世界5位、国内首位を誇る化学メーカーで、自動車のタイヤを主力とする会社です。

いち早く量子コンピューターを導入し、新素材開発の迅速化を目指す」との発表から量子コンピューター関連銘柄として見られてきています。

作る側ではなく、利用する側での関連銘柄ですが、量子コンピューターの処理速度はJSRだけではなく、様々な製造業関連企業に革新をもたらすとされています。

量子コンピューター関連銘柄 ブレインパッド(3655)

3655 ブレインパッドのチャート

ブレインパッド(3655)は、マーケティングツール・あらゆるデータの見える化・機械学習・ビッグデータの活用など、AI・IoTに深くかかわる事業を主軸とした会社です。

NVIDIAが手掛ける、AI分野の新興企業を支援するプログラム「NVIDIA Inception」に認定されており、AI(人工知能)関連銘柄では本命視されています。

AI分野やビッグデータ活用など、量子コンピューターと相性の良い事業を行っていることから、利用する側として量子コンピューター関連銘柄に含まれています。

時価総額356億円ほどで、ビッグデータ・人工知能(AI)・量子コンピューターと、旬のテーマ性を網羅している銘柄として目が離せません。

量子コンピューター関連銘柄 エヌエフホールディングス(6864)

6864 エヌエフホールディングスのチャート

エヌエフホールディングス(旧:エヌエフホールディングス)(6864)は、産業用電源、各種電子計測器、電子部品の開発・製造・販売を一貫して手掛けている会社です。

回路の安定性と高性能を実現する技術「NF制御技術」に強みをもっており、量子コンピューター向けに世界最高レベルの信号増幅装置を提供していることから、量子コンピューター関連銘柄の中でも中核的存在として注目されています。

また、NEC[6701]との取引実績があることも、1つの注目ポイントと言えるでしょう。

時価総額は136億円と比較的小さめで、値動きも軽いことから、量子コンピューター関連銘柄を知る上では外せない銘柄となっています。

量子コンピューター関連銘柄 リクルートホールディングス(6098)

6098 リクルートホールディングスのチャート

リクルートホールディングス(6098)は、求人広告、人材派遣、人材紹介、販売促進などのサービスを手掛ける会社です。

量子コンピューター関連というイメージがなさそうな企業かもしれませんが、2017年5月12日、子会社であるリクルートコミュニケーションズから、「量子コンピュータの実活用に向けた共同研究を本格化」との発表がありました。

具体的には、広告やPRがテレビCMだけでなく、インターネットが占める割合が大きくなっている現代で、SNSやウェブサイトを通じ、企業や商品ブランドがユーザーに伝えたいメッセージを届ける活動「マーケティング・コミュニケーション」を念頭に置いた研究を行うとしています。

ユーザーの年齢、性別、居住地などのビッグデータを活用するにあたって、量子コンピューターの研究開発に期待がかかります。

量子コンピューター関連銘柄【注目の出遅れ・大穴銘柄8選】

連鎖的に株価の上昇がみられた銘柄や、量子コンピューターの実用化によってビジネスチャンスが期待できる、量子コンピューター関連銘柄の出遅れ・大穴株です。

量子コンピューター関連銘柄 YKT(2693)

2693 YKTのチャート

YKT(2693)は、国内外の最新鋭の生産設備を取り扱う機械専門商社です。

完全子会社に、量子コンピューター関連機器を取り扱う「サンインスツルメント」という会社があります。

このサンインスツルメントが、量子コンピューター関連部門を保有しており、すでに研究機関や大学向けに安定的な売上を確保していることから、親会社のYKTが量子コンピューター関連銘柄として名を連ねています。

量子コンピューター関連銘柄の本命株の1つとして取り上げた、エヌエフホールディングス(6864)よりも時価総額が35億円ほどと小さく、テーマ株らしい値動きが期待できることから出遅れ・大穴銘柄としてご紹介します。

量子コンピューター関連銘柄 日本ラッド(4736)

4736 日本ラッドのチャート

日本ラッド(4736)は、ビッグデータを活用した分析・予測統計や、物流業向けの管理システムなどを提供している会社です。

台湾に本拠地を置き、産業用コンピューター分野で世界トップシェアを誇る「アドバンテック」と協業体制にあることから、量子コンピューター関連銘柄として見られています。

AI・IoT・ビッグデータ・サイバーセキュリティ関連銘柄として見る動きもあり、複数のテーマを持ち合わせている上に、時価総額が34億円ほどと小さいことからこちらもテーマ株らしい値動きが期待できるかもしれません。

量子コンピューター関連銘柄 santec(6777)

6777 santecのチャート

santec(6777)は、光測定器と光部品の製造を主軸としている会社で、光子分野における独自技術で優位性をもっていることから注目を集めています。

量子コンピューターは、原子やイオン、そして光子を利用して計算することから、光子分野は量子コンピューターと非常に関わりの深い分野となります。

これに相場が気付いたことにより、出遅れ銘柄として人気化した経緯がある銘柄です。

時価総額は197億円とそこまで大きくはなく、充分に値動きが見込める銘柄だと思われます。

量子コンピューター関連銘柄 FRONTEO(2158)

2158 FRONTEOのチャート

FRONTEO(2158)は、人間の4000倍のスピードで文章を読むことが出来る人工知能「KIBIT」により、AI関連銘柄として注目を集めた企業です。

こちらも事業内容と量子コンピューターとの相性が良いため、量子コンピューター関連銘柄としても名を連ねています。

AI関連銘柄として人気を集めた経緯のある銘柄のため、物色されやすく手垢が付いている感はありますが、旬なテーマを兼ね揃えた銘柄として注目しておきたいところです。

量子コンピューター関連銘柄 データセクション(3905)

3905 データセクションのチャート

データセクション(3905)は、人工知能(AI)を活用したビッグデータの解析により、SNSから商品の利用シーンを発掘する「利用シーン発掘サービス」を提供していることで、人工知能(AI)関連銘柄として見られている会社です。

キーワード分析だけではなく、ディープラーニングによる画像分析も可能で、やはりこちらも量子コンピューターと相性の良い事業であることから、量子コンピューター関連銘柄としても注目されてきています。

3680 ホットリンクのチャート

ホットリンク(3680)は、ビッグデータの取得・分析を手掛ける会社です。

主にTwitterや5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)などを情報源としたデータを取り扱っています。

ビッグデータ事業を行っていることから、量子コンピューターの実用化が大きなビジネスチャンスになるのではないかとのことで、量子コンピューター関連銘柄として注目されています。

また、AIの活用にも前向きな企業なことから人工知能(AI)関連銘柄としての一面も持っており、時価総額が119億円と比較的に小規模なのも魅力な銘柄となっています。

量子コンピューター関連銘柄 都築電気(8157)

8157 都築電気のチャート

都築電機(8157)は、ネットワーク製品、通信回線サービス、情報機器、ソフトウェアなど幅広い取り扱いを行うシステムインテグレーターです。

「システムインテグレーター」とは、システムの部品を集め、全ての機能が正しく動作するように完成させる会社を指します。

理研と富岳を共同開発した富士通(6702)の製品を専門に取り扱っていることから、量子コンピューター関連銘柄とされてきています。

やや量子コンピューター関連銘柄の中では関連性が薄いかもしれませんが、富士通の量子コンピューター実用化がビジネスチャンスとなるかもしれないので、関連付けて頭の隅に置いておきたい銘柄ではないでしょうか。

量子コンピューター関連銘柄 シグマ光機(7713)

7713 シグマ光機のチャート

シグマ光機(7713)は1977年の会社設立以来、レーザー用要素部品をはじめとし。レーザー用ユニット製品の開発、生産、販売に積極的に取り組んできている会社。

関連テーマとしては「半導体」「液晶製造装置」「レーザー」などが挙げられる銘柄ですが、光学基本機器製品(約2,000種)、光学素子・薄膜製品(約10,000種)、自動応用製品(約200種)、レーザシステム製品、バイオ関連製品などを取り扱っていて総合力に強味のある企業です。

量子コンピューター分野では、研究で利用される高精度の自動位置・姿勢決め装置を手掛け量子コンピューター関連銘柄として注目され物色されてきています。

量子コンピューター関連銘柄まとめ

AI(人工知能)関連銘柄IoT関連銘柄バイオ関連銘柄などと関連性が深く、先端技術としてもテーマ株としても注目の量子コンピューター。

特に「人工知能(AI)の発展に量子コンピューターは必要不可欠」とまで言われているので、この2つのテーマは常に関連付けて見守りたいところです。

2020年7月末に東京大学を拠点とする産官学の「量子イノベーション協議会」が発足し話題となりましたが、設立メンバーとして「みずほフィナンシャルグループ(8411)」、「トヨタ自動車(7203)」、「三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)」、「三菱ケミカルホールディングス(4188)」、「日立製作所(6501)」、「東芝(6502)」、「JSR(4185)」、「DIC(4631)」、日本アイ・ビー・エムなどの大手企業が参画しており、量子コンピューターの社会実装を目指した研究開発は今後数年でより一層進められていくことが予想されます。

量子コンピューター関連銘柄は、ここまでにご紹介した銘柄の他にも、HPCシステムズ(6597)、浜松ホトニクス(6965)、テラスカイ(3915)、ユビキタス AIコーポレーション(3858)、スパークス・グループ(8739)などが挙げられるかと思いますが、中長期的な株価変貌の可能性を秘めたテーマ株かと思われるので、しっかりと投資マネーが向かいそうな銘柄を見定めていくようにしたいところですね。

こうしたテーマ株は日本経済新聞やヤフーニュースなどでの報道内容や、時事ネタが刺激材料となってきたりしますが、テーマ株の中でも特に“成長性”を期待できそうで業績を大きく伸ばしてきそうな銘柄には早い段階から注目しておきたいところではないでしょうか。

しかしながら、どの企業がどういうテーマ性に絡み、注力している事業がどれぐらい成長し業績を伸ばしてきそうなのか、銘柄を個別で調べ分析していくのも骨の折れる作業です。

サラリーマン投資家や主婦をしながら株取引を行われている方など、なかなか銘柄を個別に調べたりしている時間を取れないでいる人が殆どではないでしょうか。

新聞やニュースをチェックし旬なテーマ性を探ったり、関連銘柄を個別で分析している時間がないという人は、人気テーマに絡んだ銘柄情報などを配信してくれる株情報サイトに登録して、「自分で調べたり分析する」のではなく、「アナリストが分析しまとめた情報を受け取る」ようにした方が、無駄な時間を省け、要領良く上値余地を期待できそうな個別銘柄を見つけれるようになるかと思います。

日々の配信情報をチェックしているだけで時事ネタに強くなり、テーマ株の流れにもついていけるようになるのではないかと思うので、テーマ株を上手く狙っていきたいと少しでも思われる方は、下記リンク先よりメルマガ登録し、ご自身の目で今後配信となる個別銘柄の株価推移を追ってみて下さい。

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