2023年に狙う大化け・テンバガー期待のバイオ関連銘柄本命株3選

バイオ関連株と言えば2012年、山中伸弥教授によるiPS細胞でのノーベル生理学・医学賞の受賞がきっかけとなり、空前のバイオ株ブーム巻き起こしました。

その後の株式市場では最も大化けしやすいテーマとして知られており、毎年のように株価が跳ね上がる銘柄が誕生しています。

今回は2023年に狙う大化け・テンバガー期待のバイオ関連銘柄本命株として、最も注目に値しそうな銘柄を厳選してご紹介いたします。

バイオ関連株はもともと跳ねやすい

バイオ関連株は昔から新薬の研究・開発といった材料で急激に株価が上昇しやすく、普段はほとんど出来高の内容な銘柄でもいきなりストップ高となるケースもあるのが大きな特徴。

商いが少ない分板も軽いので、少ない売買で一気にストップ高となる銘柄も多々ありましたが、バイオ関連株という一つのテーマとして注目されるようになったここ10年、相変わらずな銘柄もありますが時価総額の大きなバイオ関連株は日頃から出来高のある銘柄へ成長するケースも。

引け後に好材料が発表された場合、翌日全く寄らずにストップ高となってしまうケースもあり、事前にしっかり狙ってないと買い損ねたり高値掴みとなってしまうことも。また値動きも激しくなりやすいため、しっかり考えながら売買しないと危なかったりもします。

バイオベンチャーの業績は研究の進捗状況に大きく関わるため、いい結果をもたらした時に大化けしやすく、「期待で買って結果で売る」のもひとつのやり方と言えます。

しかしいい結果とならない場合はダイレクトに業績への影響もあるため、赤字企業が多いのも特徴。2022年にはかつて何度もバイオ関連株として株式市場で話題を振りまいた東大発バイオベンチャーの「テラ」は破産となり上場廃止となりました。

バイオ関連株で注目の分野とは?

2020年以降は新型コロナウイルスの治療薬を開発するバイオベンチャーも多くありましたが、何年も研究が行われている再生医療がん治療遺伝子治療創薬といった分野は注目。

再生医療は平成26年9月に、世界で初めてiPS細胞を用いた移植手術が行われるなど、着実に成果を上げていますが、再生医療は、これまで有効な治療法のなかった疾患の治療ができるようになるなど、国民の期待が高い一方、新しい医療であることから、安全性を確保しつつ迅速に提供する必要だとして、厚生労働省は平成26年11月に「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」と併せて、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」を施行し、再生医療等の安全性の確保に関する手続きや細胞培養加工の外部委託のルール等を定めています。

近年では脳の修復を試みる再生医療や、培養増殖した幹細胞を体内に移植することにより機能的・器質的に障害された臓器や組織の改善や修復を目指す再生医療などを中心に幅広い分野で耳にする機会も増え、iPS細胞を用いた治験も多く行われています。

がん治療においてはアストラゼネカの抗CTLA-4抗体「イジュド点滴静注」(一般名・トレメリムマブ)、サノフィの抗PD-1抗体「リブタヨ点滴静注」(セミプリマブ)と2つの新たな免疫チェックポイント阻害薬が4月にも発売される見通し。免疫チェックポイント阻害薬は免疫ががん細胞を攻撃する力を保つ薬のこと。他にも多くの新薬に関連した研究・治験が行われています。

製薬業界の戦略策定や事業性評価に必要な信頼性の高いマーケット情報を提供するロンドンのエバリュエートによると、世界全体の処方箋薬売上は2021年から2026年にかけて年平均6.4%成長するとしており、遺伝子治療核酸医薬細胞療法などが大幅に伸びると予測しています。

バイオ戦略

日本政府は「2030年に世界最先端のバイオエコノミー社会を実現すること」を目標に、持続可能性、循環型社会、健康(ウェルネス)をキーワードに産業界、大学、自治体等の参画も得て推進しているイノベーション戦略を掲げており、バイオ戦略の核となる①バイオ関連市場の拡大、②バイオコミュニティの形成、③データ基盤の整備を相互に連携させ、効果的・効率的に推進するため、進捗状況のモニタリングを含め、バイオ戦略全体を俯瞰した評価を実施するとしています。

バイオ戦略の全体目標の評価に関する基本的考え方

出典:バイオ戦略の全体目標の評価に関する基本的考え方

日本でのさらなるバイオテクノロジーの発展に向けたサポートが期待されるため、関連するバイオ株は国策扱いとして株式市場でも好感されるかもしれません。

多くのテンバガーを生み出すバイオ関連銘柄

新たな医薬品の開発や再生医療・遺伝子治療の進展など、ポジティブな材料が発表されるたびに市場の関心と豊富な資金を集めてきたバイオ関連株。このバイオ株独自の資金流入サイクルによって、これまで数多くの”テンバガー株(株価10倍超)”を生みだしてきました。

投資家なら一度は手にしたいと考える“テンバガー株”、一体どのような銘柄なのか?2012年10月を起点として過去に株価10倍超えを達成したバイオ関連株の一部をご紹介します。

銘柄名 安値(円) 高値(円) 上昇率(倍) 期間(年)
そーせいグループ(4565) 587.5 6,545 11.14 2012-2016
ジーエヌアイグループ(2160) 290 4,070 14.03 2012-2020
ナノキャリア(4571) 530 5,630 10.62 2012-2013
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所(4576) 122 3,755 30.77 2012-2013
免疫生物研究所(4570) 432.5 4,400 10.17 2012-2013
ファーマフーズ(2929) 77.25 3,820 49.44 2012-2021
カルナバイオサイエンス(4572) 208.4 6,030 28.93 2012-2015
カイオム・バイオサイエンス(4583) 323.5 5,320 16.44 2012-2013
メディネット(2370) 96.3円 1,039 10.78 2012-2013
ジャパン・ティッシュエンジニアリング(7774) 335 4,435 13.23 2012-2013
新日本科学(2395) 197 3,065 15.55 2012-2022

ほとんどは2012年から2013年にかけてのバイオバブルで大化けした銘柄が多く、この10年で見ればジーエヌアイグループ(2160)ファーマフーズ(2929)はかなり大化けする結果となっています。また上場廃止となったテラは2020年に株価20倍の大化けを達成しています。期間をもっと前からで見れば、キャンバス(4575)タカラバイオ(4974)スリー・ディー・マトリックス(7777)アンジェス(4563)もテンバガーを達成はしてますが、10年を超えるとあまりにも長期投資となってしまうのでここでは割愛させて頂きました。

直近のテンバガー達成銘柄 キャンバス(4575)

4575 キャンバスの株価チャート

キャンバス(4575)は抗癌剤の研究開発を行っている創薬バイオベンチャー企業。

独自のコンセプトに基づき創出された抗がん剤候補化合物「CBP501」について2021年から臨床第2相試験を行っており、臨床試験開始から組入開始までには時間を要したものの2022年以降順調に推移。臨床試験の対象となっている膵臓がん3次治療の領域の新薬が患者や臨床現場の医師らに待望されていることからも期待されていましたが、22年6月期第3四半期累計の最終損益で赤字幅が拡大したこともあり、2022年上半期の5月頃までの株価は200円以下で推移すいていました。

分岐点となったのは2022年6月1日公表の「CBP501臨床第2相試験 月間進捗状況」。5月中旬にステージ1登録予定数の半数18名に到達したほか、臨床試験実施施設数も当初予定の20施設に達し、新規開設を完了したと発表したことで大きく上昇し、その後の期待値を膨らませました。6/1始値183円から数えると7/19に高値1,054円をつけており、約1カ月半で約5倍。

ここで株価としてはある程度の達成感が見られたものの、9/20にCBP501臨床第2相試験の進捗状況を発表し、CBP501・シスプラチン・ニボルマブ(オプジーボ)の3剤併用投与群の一つ(投与群3-1)が良好な成果を示したことにより当該投与群のステージ2を実施せず第3相試験へ進むことが濃厚となったとしたことで再び株価は上昇。ダブルトップ、いわゆる2番天井となる高値976円をつけました。相場としては終わりそうな流れですがここからがバイオ関連株の真骨頂。臨床試験結果次第で更なる上昇も考えられる株価は極端な下落を見せず、11/1には膵臓がん3次治療対象の臨床第2相試験で主要評価項目を達成したことを発表。23年6月期第1四半期の最終損益でも赤字幅は拡大しているものの、臨床第2相試験の結果が良好であり続けることもあり株価は上昇し続け、7/19高値を超えていきました。

11/28には第2相試験を早期に終了して第3相試験の開始を目指す方針にあることを発表。12/19には高値1,599円をつけ、この時点で6/1始値183円から数えると8倍以上の株価に。2023年に入ると株価は落ち着きましたが、今度はCBP501が米食品医薬品局(FDA)から膵臓がんに対するオーファンドラッグ指定の通知を受領したことを発表。1/31に高値1,878円をつけ、見事テンバガーを達成。その後2/6には自社の研究開発部の研究成果が、4月に米国で開かれる米国癌研究会議(AACR)年次会議でポスター発表されると開示され遂には2000円台に突入する場面も。まだまだ伸びしろのあるバイオ関連株として注目できそうです。

2023年に狙う大化け・テンバガー期待のバイオ関連銘柄本命株3選

DNAチップ研究所(2397)

2397 DNAチップ研究所の株価チャート

DNAチップ研究所(2397)の株価は今年に入り好調で、三井化学(4183)との資本・業務提携を発表した影響で一気に株価が跳ね上がりました。22年4~12月期決算は営業損益が前年同期の実績よりも損失幅が拡大したものの、「肺がんコンパクトパネルDxマルチコンパニオン診断システム」は22年11月16日に医療機器製造販売承認を取得。現在は保険適用を申請しており、保険適用されれば肺がん、特に非小細胞肺癌患者のコンパニオン診断(遺伝子変異を検出する検査)として、代表的なドライバー遺伝子である4遺伝子の変異の検出や薬剤の適応判定を保険診療により行うことが可能になるとしています。

何より注目すべきポイントは、今後DNAチップ研究所の遺伝子解析技術と三井化学のライフサイエンス関連技術を有効活用することを資本・業務提携の目的のひとつの挙げている点。2021年の決算説明会では2024年3月期に黒字化を目指す計画をあかしており、三井化学(4183)との資本・業務提携は将来的な黒字化に向けた動きのひとつかもしれません。その上で注目の遺伝子治療がん治療にも関連している点も注目したいところ。

セルシード(7776)

7776 セルシードの株価チャート

セルシード(7776)は再生医療の本命企業のひとつと言えるバイオベンチャー。温度応答性細胞培養器材を用いて細胞をシート状に回収する「細胞シート」を用いた変形性膝関節症の再生医療の実現を目指した臨床研究などが有名ですが、製造販売承認の取得を目指す「同種軟骨細胞シート」は治験届の提出が2023年春まで遅れる見通しとなったと発表したのが2022年12月。翌月に入ると東海大学医学部の佐藤正人教授らの研究グループが「同種軟骨細胞シート」移植の安全性・有効性を確認したと発表。この間株価は跳ね上がっており、今後の期待値も高いと見られます。

リプロセル(4978)

4978 リプロセルの株価チャート

リプロセル(4978)はiPS試薬・モデル細胞、遺伝子改変、再生医療と将来予測で注目の分野に関連している点から注目したい銘柄。研究支援事業の売上比率が高めで、PCR検査キットを手掛けている点も注目。メディカル事業では現在、脊髄小脳変性症を対象とした再生医療製品ステムカイマル及び筋萎縮性側索硬化症(ALS)及び横断性脊髄炎を対象としたiPS神経グリア細胞の研究開発を行っており、2022年5月に観察期間も含め全て終了。データ解析及び評価を行っており、承認申請に向けた準備を行っている状態。2013年の上昇以降は落ち着いた株価も気になるところです。

大化け・テンバガー期待のバイオ関連株の大化け・テンバガーを狙うには?

バイオ関連株は全く予想だにしないところからいきなり短期間で大化けすることもあるため、どの企業がどのような研究を行っているのか、またどのような進捗状況なのかはある程度把握しておく必要もあります。ただあまりにも膨大な情報を調べきるには専門的な内容も含む点からなかなか難しいですよね。

今回のようなテーマは、短期的な投資を目的としてリアルタイムに最新のニュースや話題性に絡んだ銘柄情報などを配信している株情報サイトで取り上げられる可能性も十分にありますので、メルマガ登録するなどして、『自分で時間をかけて色々と情報をチェックする』のではなく『アナリストなどが簡潔にまとめてくれた情報をリアルタイムに受け取る』ようにしておくといいかと思います。

バイオ関連銘柄は非常に数が多いので、バイオ関連銘柄自体のことをきちんと理解し、各銘柄のサービス内容が何に使われるのか、提供しているものが本当に関係あるのか、見極めながら物色していくのが大切かと思いますが、最近は株情報サイトで取り上げられることで人気化するケースも珍しくないので、バイオ関連銘柄を上手く物色していきたいと思われる方は、各種大手メディアに引っ張りだこの有名投資家で株式評論家でもある「Bコミ」こと坂本慎太郎氏が分析者・投資判断者および助言者を務めている『株エヴァンジェリスト』が配信している銘柄情報にアンテナを張っておくことをおすすめします。

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