国土強靭化(インフラ整備)関連銘柄

東京オリンピックや大阪万博などの国際的なイベント、地震や台風などの自然災害、そして2033年には多くの建物が建築後50年が経過することから、国土強靭化(インフラ整備)関連銘柄は注目されてきています。

国土強靭化とは、災害による損害を最小限に抑え、迅速に復旧・復興できる国土を構築することを意味しますが、関連報道があった際や台風シーズンなど、多くの建設株が国土強靭化関連銘柄としてテーマ性を強め株価を上げてきています。

2019年11月、自民・公明両党の幹部が2019年度補正予算案の規模について、「真水10兆円」を要求することで一致したことが報道され話題となりましたが、国策に準じているため長期的に大きな市場規模を有し、防災・減災だけでなく復旧にも関わるため材料が豊富なことから、中長期的投資の対象として把握しておきたいテーマ性ではないでしょうか。

真水とは?

政府が行う経済対策のうち、実際に経済生産を押し上げる効果のある部分、GDP(付加価値)を直接増やす効果がある対策を測る概念のことを真水と呼ぶ。

様々な定義が存在し厳密な定義付けは存在していないが、一般的には政府が直接的な支出を行う部分を言う。

ここでは、国土強靭化(インフラ整備)関連銘柄が注目を浴びるワケ、1つの材料で複数の銘柄が同タイミングで上昇する過去例、そしてこれから注目したい国土強靭化(インフラ整備)関連銘柄の一覧・本命株をご紹介します。


国土強靭化関連銘柄とは

東京オリンピックや大阪万博などの国際的なイベントや、自然災害による影響などから注目されてきている国土強靭化関連銘柄。

13年後には、道路橋の63%・港湾施設の52%が建設後50年経つと想定されているため、国土強靭化に関連する銘柄は、これから数十年という長い年月をかけて成長を期待できるかもしれません。

国土強靭化(ナショナル・レジリエンス)とは

国土強靭化(ナショナル・レジリエンス)とは、どんな災害が発生しても致命的な損害を負わない強さと、迅速に復旧・復興できるしなやかさを備えた国土を構築することです。

簡単に分かりやすく言うと防災・減災を目的とした国の取り組みって感じでしょうか。

強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靭化法(平成25年法律第95号)第10条に基づく計画を「国土強靭化基本計画」と言い、脆弱性評価結果を踏まえた、施策分野ごと及びプログラムごとの推進方針が定められています。

国土強靭化の基本計画は災害から得られた知見を反映し見直されてきていますが、国土強靭化の基本目標としては、以下の4つが掲げられています。

国土強靭化の基本目標

  • 1.人命の保護が最大限図られること
  • 2.国家及び社会の重要な機能が致命的な障害を受けずに維持されること
  • 3.国民の財産及び公共施設に係る被害の最小化
  • 4.迅速な復旧復興

また、具体的な重点化すぺきプログラムとして以下の15項目が挙げられていましたが、こちらも見直され新たに「劣悪な避難生活環境、被災者の健康状態の悪化」「上水道の長期間供給停止」などが選定されています。

国土強靭化の重点化すべきプログラムの画像

内閣官房(出典)https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kyoujinka/kettei/130808/01kettei.pdf

これまでの国土強靭化基本計画は「災害時に重要なインフラ整備」「耐震対策・老朽化対策」「BCP(事業継続計画)の普及」などが推進されてきていましたが、平成28年の熊本地震や平成30年7月の豪雨、台風21号、北海道胆振東部地震等の災害から得られた知見、社会情勢の変化等を踏まえ、国土強靭化基本計画は見直されてきています。

BCP(事業継続計画)とは?

自然災害や、事件やテロなど緊急事態が起こった際に、事業資産への被害を最小限に抑え、中核事業を継続させ、いち早く事業全体を復旧させる為に、平常時における様々な対策や方法をまとめた計画のこと。

これらの課題解決に関わる企業、中でも絶対に欠かせないインフラ整備に関連する企業が、国土強靭化関連銘柄として注目されきています。

それでは、国土強靭化関連銘柄がどういう理由や背景でテーマ性を強め注目されてきているのか?

次は、国土強靭化関連銘柄が注目される理由や背景などについてご紹介してみたいと思います。

国土強靭化(インフラ整備)関連銘柄に注目するワケ

株式投資における格言に「国策に売りなし」「国策には逆らうな」という言葉がありますが、国土強靭化(インフラ整備)関連は毎年その予算案がニュースなどで話題となってきていることから最も誰もがイメージしやすい国策銘柄と言えるのではないでしょうか。

国土強靭化の予算は30年間で最大195兆円

国土交通省の試算によると、19年度から30年間で必要となるインフラ管理・更新費用は、最大で195兆円と推計されています。

単純計算で、1年あたり6.5兆円の資金がインフラ管理・更新費用として投入されることになります。

令和元年における建設投資額の見通しが62兆9,400円となってましたが、その1割ほどの金額が毎年追加されると考えると、関連業界・関連銘柄に大きなインパクトを与えることは言うまでもありません。

また、今使われている公共物・建物は、高度経済成長期に集中的に建てられた物が多いため、今後まとまって補修が必要な築年数になることにも注目です。

以下は、建設後50年以上が経過する建物の割合を示した表です。

2013年 2023年 2033年
道路橋 約18% 約43% 約67%
トンネル 約20% 約34% 約50%
河川管理施設 約25% 約43% 約64%
下水道管渠 約2% 約9% 約24%
港湾崖壁 約8% 約32% 約58%

2033年には、道路橋・トンネル・河川管理施設・港湾崖壁の半分以上が建築後50年以上経過することになります。

これだけ多くの建物を補修する必要性が出てくることを考えると、もちろん建設業への恩恵は大きく、業績の向上から関連銘柄の上昇も期待できるでしょう。

具体的な銘柄を探すにあたって役立つのが“節目”です。

長期的に推進される国土強靭化ですが、その中でも大きなイベントに関連する部分は、開催までに間に合うよう集中的に進められるため、1つの節目=注目ポイントとされています。

東京オリンピックから大阪万博へ

災害に強い日本を構築するという大きな目標の中で、1つの節目となったのが東京オリンピックです。

世界的な注目を集め、各国から外国人観光客が訪れるため、安全に開催することが求められます。

新型コロナウイルスの感染拡大で2020年東京オリンピックは2021年夏までの開催で合意する流れとなってしまいましたが、東京オリンピックの開催が決まった際は、東京オリンピックに関連する銘柄が軒並み上昇を見せました。

しかし、東京オリンピックは1年後どうなるか分からず中止になる可能性も考えられ、関連株のピークはすでに過ぎていると言っても過言ではありません。

そこで注目すべきイベントが、2025年に日本の大阪府大阪市此花区の夢洲で開催されることが予定されている国際博覧会「大阪万博」です。

2025年日本国際博覧会、略称「大阪・関西万博」は東京オリンピックと同じく、外国人観光客の訪日が期待できる大きなイベントです。

つまり、これまで東京を中心に進められてきた国土強靭化は、これからは大阪が中心となり、その後、建物補修で地方へと広がると考えられます。

国土強靭化関連銘柄と言えば、2019年11月に「真水10兆円」観測で建設関連株への買いが見られましたが、2018年は9月にかけ軒並み上昇を見せました。

これからの上昇に役立てるためにも、過去に上昇した銘柄・タイミング・理由は把握しておきましょう。

同時期に「国土強靭化」関連銘柄が軒並み上昇

2018年9月、建設株が軒並み上昇を見せました。

今後、国土強靭化に関する好材料が発表された際に同じような動きをする可能性もあるため、どんな銘柄がどのようなタイミングで上昇したのか、あらかじめ把握しておくことで次の機会に役立てることが出来るでしょう。

国土強靭化関連銘柄の特徴として、災害が起こった後の復興や復旧に関する材料にも反応することが挙げられます。

防災・減災に関わる企業は復旧にも関わることが多いため、その分株価上昇に繋がる材料も豊富と言えます。

2018年9月は北海道地震や西日本豪雨に対する復旧・復興に向けて、補正予算を編成するとの見方が強まり、国土強靭化関連銘柄が軒並み上昇を見せました。

国土強靭化関連銘柄が軒並み上昇

上記の4銘柄「大林組」「鹿島」「五洋建設」「ショーボンドホールディングス
」は、国土強靭化に関連する銘柄の中でも本命株として見られてきている銘柄で、2018年9月12日の終値から半月ほどで平均12.5%の上昇を演じました。

国土強靭化関連銘柄は、1つの材料で複数の銘柄が上昇するというテーマ株の特徴はもちろんのこと、国策に準じているため期待度が高く材料が豊富と、大きなアドバンテージを秘めているテーマと言えます。

国土強靭化(インフラ整備)に関連する銘柄一覧

国土強靭化(インフラ整備)関連銘柄は、今後長くに渡って成長が期待できるため、関連株を一通り把握した上で慎重に監視したいところです。

台風の大型化による災害が危惧されてきていますが、今年も大規模水害や電柱の倒壊などによりテーマ性を強めるかもしれません。

ここでは、関連銘柄の流れをいち早く掴むためにも、国土強靭化で恩恵を受ける企業を一覧でご紹介します。

証券コード 銘柄名 概要
1801 大成建設 クアラルンプール国際空港など海外実績が豊富な大手ゼネコン。世界最高水準の建設技術等が強み
1802 大林組 東京スカイツリーなどで施工実績を持つ大手ゼネコン。省エネや免震技術など先進的な技術開発力が強み
1803 清水建設 横浜ランドマークタワーなどで施工実績を持つ大手ゼネコン。文化遺産の保存・再生も手掛ける
1812 鹿島建設 スエズ運河橋などで施工実績を持つ大手ゼネコン。土木事業、建築事業、開発事業などを展開
1820 西松建設 公共工事、トンネル工事に強みを持つ準大手ゼネコン。リニア関連銘柄としても注目
1821 三井住友建設 プレストレスト・コンクリート橋で国内トップを誇る準大手ゼネコン。超高層マンション建築でも実績を持つ
1871 ピーエス三菱 プレストレスト・コンクリート技術を用いた土木・建築工事に強みを持つ。三菱マテリアルの関連会社
1893 五洋建設 海上土木工事で国内トップの準大手総合建設会社。陸上土木工事や建築工事も行う
1926 ライト工業 特殊土木が主力の建設会社。斜面・法面対策工事や基礎・地盤改良工事を主軸に、地盤改良や液状化対策等を展開
1929 日特建設 土木や基礎、環境、地質コンサルタントを手掛ける大手特殊土木会社。防災、補修、都市再生を展開
1414 ショーボンド コンクリート建造物が主力。橋梁や道路、トンネル、港湾などの社会インフラの補修・補強で最大手
5912 OSJBホールディングス コンクリート橋梁などの橋梁事業と補修補強工事の建設事業を事業の柱とする持株会社
6301 コマツ 建設機械で世界2位。IT活用のアフターサービスに強みを持つ。林業機械や産業機械も手掛ける
9621 建設技術研究所 日本で最初の建設コンサルタント。河川・海岸や道路・交通に強み。港湾、ダム、砂防、上下水道などの調査・設計・監理を展開
4707 キタック 新潟地盤の建設コンサルタント業や地質調査業等を行う会社。建設・防災・維持管理・環境の4つを重点テーマに掲げ課題解決に取り組む
9233 アジア航測 航空測量大手。ドローン計測に積極。自社機を保有し災害時における緊急撮影にも迅速に対応できる体制を確保している
4356 応用技術 トランスコスモス子会社。建設、土木分野向け構造解析・積算システムの開発や防災、環境シミュレーション等を行う
9768 いであ 建設コンサルと環境コンサルが主体。官公庁向けが中心。社会基盤の形成と環境保全の総合コンサルタント

2020年に入り新柄コロナウイルスの感染拡大により相場が大きく崩れましたが、チャートを見ると殆どの銘柄が株価を戻してきていますね。

国土強靭化関連銘柄 オススメの本命株

先ほど、一覧でご紹介した国土強靭化(インフラ整備)関連銘柄の中から、本命株として注目されてきている銘柄をいくつかご紹介します。

ピーエス三菱(1871)

ピーエス三菱[1871]の株価チャート

ピーエス三菱(1871)は、プレストレスト・コンクリート技術を用いた土木・建築工事に強みを持つ、三菱マテリアルの関連会社です。

プレストレスト・コンクリートとは、圧縮には強いが引張には弱いというコンクリートの最大の弱点を克服したものです。

これを使用した工事に強みを持つピーエス三菱は、2018年の西日本豪雨や北海道地震などに対する災害復興、そして国土強靭化において活躍期待が大きいとされています。

ライト工業(1926)

ライト工業[1926]の株価チャート

ライト工業(1926)は、特殊土木が主力の建設会社です。

斜面・法面対策工事や基礎・地盤改良工事を主軸に、地盤改良や液状化対策等を展開しています。

2018年9月の北海道地震では造成地の液状化被害が相次いだことで注目されました。

今の日本では、地震・台風による液状化が度々問題になっていることから、国土強靭化において液状化対策は欠かせない項目とも言えます。

国土交通省は、盛り土造成地を示す「盛り土マップ」と液状化の可能性を示す「液状化マップ」を作成し、2019年度中に公表するとしていましたが、これにより対策の必要性が材料になるのではないかと注目されました。

日特建設(1929)

日特建設[1929]の株価チャート

日特建設(1929)は、土木や基礎、環境、地質コンサルタントを手掛ける大手特殊土木会社です。

ダム基礎工事から創業したということもあり、水害に強い建設株として西日本豪雨でも注目を浴びました

また、人工的な斜面の保護を目的とした「ジオファイバー工法」は、内閣官房の「国土強靭化に資する民間の取組H28事例集」にも掲載されており、国土強靭化関連銘柄として度々名前の挙がる銘柄です。

ショーボンドホールディングス(1414)

ショーボンド[1414]の株価チャート

ショーボンドホールディングス(1414)は、橋梁や道路、トンネル、港湾などの社会インフラの補修・補強で最大手とされる会社です。

国土強靭化の予算は30年間で195兆円でもご説明したように、2033年には、道路橋・トンネル・河川管理施設の半分以上が建築後50年以上経過することになります。

これらの老朽化がショーボンドホールディングスにとってビジネスチャンスとなる可能性から国土強靭化関連銘柄として見られてきています。

東京から大阪、そして地方へと全国的に需要が期待できるのではないでしょうか。

OSJBホールディングス(5912)

OSJBホールディングス[5912]の株価チャート

OSJBホールディングス(5912)は、橋梁事業と補修補強工事の建設事業が事業の柱とする、日本橋梁とオリエンタル白石の持株会社です。

北海道地震では、山崩れや法面の被害が数多く報告され、対策への重要意識が強まりましたが、今後高速道路の老朽化なども問題視されていることから、ビジネスチャンスの広がりが期待されてくるかもしれません。

また、国土強靭化が注目される理由である「建物の老朽化」に対する事業を手掛けることから、ショーボンドホールディングスと同じく材料に反応しやすい銘柄と言えるでしょう。

建設技術研究所(9621)

建設技術研究所[9621]の株価チャート

建設技術研究所(9621)は、河川や道路関係に強みを持つ、日本で最初の建設コンサルタントです。

港湾、海洋、ダム、砂防、上下水道などの調査・設計を手掛けており、専門分野における有資格者が多く在籍していることも特徴です。

現在の建設業界では、ICT(情報通信技術)を活用した生産性向上が求められていることから、コンサルの需要増加が期待できるのではないかとの思惑で、国土強靭化関連銘柄として注目されてきています。

まとめ:国土強靭化(インフラ整備)関連銘柄で利益を掴むには?

ここまで、国土強靭化(インフラ整備)関連銘柄がなぜ注目されているのか、どのような銘柄が含まれるのかをご説明してきました。

自然災害の多い日本だからこそ、特に注目・重要視されてきているテーマ株であり、官民一体となって強く推進される国策テーマです。

また、防災・減災だけでなく復旧・復興にも関連することから、その分恩恵を受ける材料も多くなり、大きなイベント前には度々話題に上ります。

その反面、「様々な要因に影響されて思い通りの成果が掴みにくい」といった難しいポイントも存在します。

そこで役立つのが「投資顧問」です。

材料と事業を結びつけて銘柄を探すだけでなく、業績面はもちろんのこと、プロならではの分析力から銘柄を選定しているため、個人の力とは比べ物にならないと言っても過言ではありません。

また、保有銘柄についても投資のプロに相談することができ、不安なまま投資を続けている、投資の成果が思ったように振るわないといった悩みを持つ方にもオススメです。

国土強靭化(インフラ整備)関連銘柄
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