IT技術の進展につれて、世界的に増加傾向にあるサイバー攻撃による被害。
サイバーセキュリティの重要性が増したことで2014年11月、衆議院において「サイバーセキュリティ基本法」が可決・成立し、2018年12月に「サイバーセキュリティ基本法改正案」が可決・成立となりました。
2015年1月には「サイバーセキュリティ戦略本部」が内閣に設置され、同時に「内閣サイバーセキュリティセンター(NISC:National center of Incident readiness and Strategy for Cybersecurity)」が内閣官房に設置されています。
経済産業省が独立行政法人情報処理推進機構(IPA)と協力し「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」を策定し、その普及推進を図ってきていることから、サイバーセキュリティ関連銘柄は国策銘柄としても注目のテーマ株かと思いますが、5G普及やIoT化に伴いサイバーセキュリティに対する意識は非常に高まってきています。
日本政府のサイバーセキュリティ関連予算は、2015年度(325.8億円)、2016年度(498.3億円)、2017年度(598.9億円)、2018年度(621.1億円)、2019年度(712.9億円)、2020年度(834.2億円)と、2020年は東京五輪が開催される予定だったこともあり大型予算が割り当てられてきています。
また、総務省は電気通信事業法に基づく端末機器の技術基準を定める省令を改正。
2020年4月以降に販売されるIoT機器は「パスワードによる認証などのアクセス制御機能」や「出荷時の初期パスワードの変更を促す機能」や「ソフトウエアの更新機能」といった最低限のセキュリティ対策が義務化されることとなりました。
東京五輪は新型コロナウイルスの感染拡大を受け1年程度の延期が決定となり、2021年に開催されましたが、テレワークやオンライン診療などインターネットを活用したサービスの需要増や、5G普及やIoT化の流れを踏まえ、サイバーセキュリティ関連銘柄の本命・出遅れ株を探られているという方も多いのではないでしょうか?
サイバーセキュリティ関連銘柄にはテンバガー(株価10倍)を達成したアズジェント(4288)や、約6倍高の躍進をみせたテリロジー(3356)といった銘柄がありますが、今後更なる需要拡大が見込めそうなテーマ性かと思われるので、今回は改めてサイバーセキュリティ関連の本命株をはじめ、大きく動いてからでも買い付けられる出遅れ株など、概要から注目ポイントまでを解説してみたいと思います。
また、ページの後半では、20年間1度も破られたことがない、サイバーセキュリティ製品「アップガード(App Guard)」の関連銘柄もご紹介しているので、ぜひ最後までご覧になってみて下さい。
目次
経済産業省が推進するサイバーセキュリティリスク対策とは?関連ニュースが刺激材料に
「サイバーセキュリティ」とは、サイバー攻撃に対する防御行為のことです。
IT化が進み、不正アクセスやデータの改ざん、コンピュータウイルスなど、様々なサイバー攻撃によるリスクを防ぐ、コンピュータやネットワークの安全を確保する対策が課題となってきています。
今後の未来は、4G・LTEよりも早い通信システム「5G」の普及も進められ、車や家など、あらゆるモノがインターネットに繋がる「IoT」時代が来ると言われています。
生活を便利にするIT技術の発展に伴い、「サイバーセキュリティ」の重要性は増していくことが予想されます。

IoT化が進み生活が便利になっていく中で、不正アクセスやコンピュータウイルス、といったサイバー攻撃は国際的に年々増加の一途を辿っています。
そこで、冒頭でもふれましたが日本では官民の情報体制を強化する「サイバーセキュリティ基本法改正案」が2018年12月5日に成立しました。
このニュースを受け、株式市場では「サイバーセキュリティ」に関連した銘柄が国策絡みのテーマ株として注目を集め、物色される流れとなりました。
サイバーセキュリティ関連銘柄が注目される理由
サイバーセキュリティ関連銘柄が投資家から注目される理由は、“国策銘柄としての需要が高いから”です。
株の相場格言に「国策に売り無し」という言葉がありますが、国を挙げて実行される政策は、国家予算を組んでその分野を発展させていきます。
つまり、“国が推進する政策に絡んでいる”というのが大きな材料とされ、株価もその大きな材料を織り込もうとする流れから、株価上昇に繋がります。

出典:NISC-サイバーセキュリティ戦略本部(https://www.nisc.go.jp/active/kihon/pdf/cs2021.pdf)
政府のサイバーセキュリティ関係予算額の推移を見てみると、増加傾向にあり、東京五輪の開催が予定されていた2020年と実際に開催となった2021年は、2019年と比較して、100億円以上多くの予算が投入されています。
これだけの大型予算が本当に必要なのかって気もしますが、毎年、大きな資金が投入されてきていることがサイバーセキュリティ市場の拡大に繋がり、企業の利益・株価を押し上げる要因にもなっています。
また、前述したように5Gの普及やIT技術の発展に伴いIoT化が進行する中で、「増加するサイバー攻撃の被害」に関連したニュース・報道がでることでサイバーセキュリティ関連銘柄は注目を集めてきています。

出典:株探ニュース
例えば、2019年2月1日のニュースでは、サイバーセキュリティの需要拡大を示唆する情報を受け、関連株が軒並み大きく上昇しました。
また、直近だと2021年11月19日付で『最恐ウイルス「エモテット」サイバー攻撃再開 日本でも』という記事が日本経済新聞で掲載となりサイバー攻撃への警戒感が再び強まる流れとなっています。
このように、IT社会において欠かせない技術として注目されてきていることから、サイバーセキュリティ関連銘柄の動向は、チェックしておくべきと言えるでしょう。
IoT化や5G普及がサイバーセキュリティ関連株の追い風に
インターネットが広く普及し、あらゆるものがインターネットと繋がるIoT化が進む中で、「サイバーセキュリティ」は不正アクセスやコンピュータウイルス、といったサイバー攻撃からネット上にある情報を守るための技術として注目を集めてきています。
2020年8月25日、“国内の38社が不正アクセスを受け、VPN情報が流出していたことが分かった”と複数メディアが報じましたが、クレジットカードの不正利用や企業が持つ顧客情報の流出などが急増し、サイバー攻撃の被害は、先進国を中心に後を絶ちません。
そのため、2021年現在もサイバーセキュリティ対策は、国際的に重要な課題の1つとなっています。
日本でも、サイバーセキュリティ基本法の改正をもとに力を注いできており、IoT化や5G普及などIT技術の発展と共に市場規模は拡大し続け、開発を担う企業に集まる期待は株価を急騰させることも多くあります。
なので“IoT化や5G普及が追い風となってきそうなサイバーセキュリティ関連銘柄をしっかりと探ることで、中長期的な株価上昇を期待できそうな銘柄への投資を行えるのではないかと考えることができる”ということですね。
サイバーセキュリティ関連銘柄・日本の関連会社一覧
それでは「サイバーセキュリティ」に関連した銘柄を一覧にまとめご紹介してみたいと思います。
コード | 銘柄名 | 事業内容 |
---|---|---|
2326 | デジタルアーツ | WEBやメールなどの情報漏洩対策ソリューションを提供。有害情報遮断フィルタリングソフトで国内トップシェア。 |
2327 | 日鉄ソリューションズ | 情報システムに関する企画・設計・開発・構築・運用・保守及び管理などを行っている。 |
2467 | バルクホールディングス | ネット・マーケティング調査、情報セキュリティのコンサルが主体で、サイバー防衛事業に参入してきている。 |
3021 | パシフィックネット | 中古PC・携帯の販売・データ消去・修理等。テレワーク関連ソリューションを強化。2018年にPCIHDと提携しアップガードを提供することを発表。 |
3040 | ソリトンシステムズ | 次世代認証サービス・ネットワーク認証やサイバーセキュリティ対策関連製品の開発・販売などを行っていて、5G・映像やセンサーに注力してきている。 |
3042 | セキュアヴェイル | 情報セキュリティやログ分析、ネットワーク・セキュリティサービスを提供。 |
3054 | ハイパー | 法人向けPCや事務用品販売。設置や保守も兼営。アップガードマーケティングと提携し、アップガードを提供。テレワーク関連注力。 |
3356 | テリロジー | 海外ハードウェア、ソフトウェア製品の輸入販売や、ネットワーク関連製品の販売・保守サービスなどを行う。ネットワーク上のトラフィックデータの収集・分析・可視化が可能なモニタリング製品・セキュリティ製品を提供。 |
3676 | デジタルハーツホールディングス | 家庭用ゲーム機やスマホゲームなどのデバッグ業務・不具合検査が主力だが、テクノロジーパートナーと協働で企業のセキュリティをトータルサポートできるサービスを展開している。 |
3682 | エンカレッジ・テクノロジ | 企業システムの運用・管理者向けセキュリティ対策ソフトの開発・ライセンス販売などを行う。 |
3692 | FFRIセキュリティ | サイバーセキュリティ対策ソフト「FFRI yarai」の販売やセキュリティ対策サービスを行っている。 |
3762 | テクマトリックス | 情報基盤の構築やインターネットセキュリティ製品の販売、医療・顧客管理分野でのクラウド事業などを行う。 |
3857 | ラック | 情報セキュリティサービス・システムインテグレーション事業等を行う。 |
3918 | PCIホールディングス | サイバーセキュリティ製品の研究開発等を行うBlue Planet-works社に出資・アップガード販売パートナー。 |
3967 | エルテス | ネットリスク検知に特化したビッグデータの解析ソリューション事業を行う。被害予防コンサルに強み。 |
4288 | アズジェント | セキュリティソフトの輸入販売。システム構築や運用など高付加価値サービス事業にシフト。 |
4344 | ソースネクスト | パソコン・スマートフォンソフトウェアおよびハードウェア製品の開発・販売を行う。自動翻訳機「ポケトーク」が拡大。セキュリティ関連製品を取り扱っている。 |
4395 | アクリート | 企業から個人向けのSMS(ショートメッセージ)配信代行サービスを展開。 |
4423 | アルテリア | 法人向け光ネットワークサービスの提供などを展開。セキュリティ対策の導入や運用をサポートしている。 |
4704 | トレンドマイクロ | コンピュータ及びインターネット用のセキュリティ関連製品の開発・販売を行う。「ウイルスバスター」が主力。法人用ウイルス対策ソフトで国内トップシェアを誇り、世界でも高シェア。 |
6050 | イー・ガーディアン | SNSなどの投稿監視や運用支援、ゲームの問い合わせ代行や広告審査等を展開。総合ネットセキュリティ企業。 |
6088 | シグマクシス | 経営コンサルティング、戦略から実行までの支援事業。次世代ネットワークセキュリティSDP導入を支援している。 |
8023 | 大興電子 | 情報通信機器販売とシステム開発が両輪。Blue Planet-works社に出資・アップガード販売パートナー。 |
4493 | サイバーセキュリティクラウド | AI(人工知能)技術を活用したサイバーセキュリティサービスの開発・サブスクリプション提供を行う。 |
4662 | フォーカスシステムズ | 独立系ソフト開発会社。システムの保守・運用管理、技術支援や情報セキュリティ関連技術・商品の開発・販売などを行う。 |
3852 | サイバーコム | SIサービスほか、セキュリティ対策、ソースコード解析、ソフトウェア資産の有効活用等、IT業務回線に関するサービスを展開。 |
3927 | フーバーブレイン | 情報セキュリティ製品の開発・販売・保守等のサービスを行う。中小企業のマルウェア対策など。 |
4475 | HENNGE | 企業向けクラウドセキュリティーサービス「HENNGEOne」を提供している。 |
9250 | GRCS | 「サイバーセキュリティ リスク管理」に関連した製品として「CSIRT MT.mss」や「脆弱性TODAY」などを提供している。 |
4486 | ユナイト | インソーシング事業とセキュリティ事業を行っている。 |
4442 | バルテス | ソフトウェアテストサービス事業を行うほか、セキュリティ・脆弱性診断サービスも行っている。 |
「サイバーセキュリティ」に関連した銘柄はまだまだ他にもたくさんあるかと思いますが、ざっと31銘柄ほどピックアップしご紹介してみました。
続いて、サイバーセキュリティ関連株の中でも本命株として注目されてきている印象の銘柄をご紹介します。
本命視されるサイバーセキュリティ関連銘柄の主力・本命株7選
サイバーセキュリティ関連銘柄は関連報道がある度に大きく買われたりしてきている印象ですが、2022年以降も注目したいサイバーセキュリティ関連の主力・本命株を分かりやすくご紹介してみたいと思います。
サイバーセキュリティ関連銘柄 トレンドマイクロ(4704)

トレンドマイクロ(4704)は、法人用ウイルス対策ソフトで国内首位を誇り、コンピュータ及びインターネット用のセキュリティ関連製品の開発・販売を行う会社です。
主力製品には、世界でも上位に食い込む、高シェアのサイバーセキュリティ製品である「ウイルスバスター」シリーズがあります。
セキュリティ関連製品にあまり詳しくない方でも「ウイルスバスター」という名前は聞いたことがあったりするのではないでしょうか。
サイバーセキュリティ関連銘柄の中でも時価総額の大きな銘柄で、出来高も安定しており、再び材料が出た際には上昇する可能性が高い銘柄だと考えられます。
また、トレンドマイクロが定期的に発表している脅威動向分析レポートでは、新手のサイバー攻撃や新種のコンピュータウイルスを示唆するなど、重要度の高い情報を発信した際に材料視されることもありました。
サイバーセキュリティ市場を押し上げる本命銘柄として、今後も期待の集まる銘柄だと言えるでしょう。
サイバーセキュリティ関連銘柄 テクマトリックス(3762)

テクマトリックス(3762)は、情報基盤の構築やインターネットセキュリティ製品の提供に加え、医療・顧客管理分野でのクラウド事業、ソフトウェア品質保証のテストツールの販売を行う企業です。
経験豊富な医師でも見落す病気の兆候を人工知能(AI)が発見するAI医療診断にも携わっています。
「AI搭載型医療画像診断支援システム」市場は、2020年から2025年までの間に30億円規模になると予測されていて、医療の最先端の分野である「AI医療診断」は、今後盛り上がっていくテーマとして注目されています。
長期でチャートを見ると成長性を期待した買いが向かっているからか、上昇トレンドが続いていますね。
サイバーセキュリティは、医療技術やAI(人工知能)とも関連性の深い技術と見られているため、サイバーセキュリティ関連の技術が進歩すればするほど、株価も飛躍しやすいテーマ性を持った面白い銘柄と考えられるでしょう。
サイバーセキュリティ関連銘柄 デジタルアーツ(2326)

デジタルアーツ(2326)は、WEBやメールなどの情報漏洩対策ソリューションを提供する、WEBフィルタリングソフトで国内トップシェアの企業です。
「i-FILTER」など、高度セキュリティ対策製品が堅調で、2020.1Qは営業利益が、17.2%増の4.85億円、経常利益が18.8%増の4.89億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が19.1%増の3.34億円と好業績を収めました。
チャートを見ると、2019年7月29日高値11,240円から株価を大きく下げましたが、2020年3月23日安値3,625円で底打ち株価を戻してきています。
3,000円台で拾えた人は大幅なプラス収支となってそうですが、サイバーセキュリティ関連の中でも有力株として大きく頭角を現わしています。
また、新たに開発された情報セキュリティソフトは、従来の情報漏洩対策に加え、コンピュータウイルス対策も可能です。
ウイルス対策ソフト市場に進出することで、成長余地が更に広がったのではないでしょうか。
サイバーセキュリティ関連銘柄の中でも物色人気が高い印象ですが、官公庁が顧客についているマイナンバー関連銘柄でも力を発揮するとされているため、注目しておきたい本命銘柄の1つと言えるのではないでしょうか。
サイバーセキュリティ関連銘柄 ソースネクスト(4344)

ソースネクスト(4344)は、PCソフトの開発・販売事業が主力の企業で、ウイルス対策ソフトや年賀状ソフトに定評がある会社です。
人気のIoT翻訳機「ポケトーク」の新モデルを発売し、2018年の利益は2桁増収増益となりました。
また、ソースネクストが提供するウイルス対策ソフト「ZEROウイルスセキュリティ」は2018年に行われたAV-Comparativesのパフォーマンステストで1位を獲得しています。
2018年から2019年にかけ株価を大きく上げ1年間で2倍以上に高騰しましたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けインバウンド需要が減り業績が大きく悪化した印象ですね。
東京オリンピック開催に向けIoT翻訳機はJR西日本の11駅において、訪日外国人旅行者向けの接客ツールとして正式導入されることが発表され、大きな需要が期待されましたが、まさか新型コロナウイルスが拡大し延期になるとは思いませんでしたね。
東京オリンピックが2021年の開催となるもインバウンド需要を取り込むことは出来ませんでしたが、悪材料出尽くしとなり再び物色されてくることを期待したい銘柄ではないでしょうか。
入るタイミングに注意したい銘柄かとは思いますが、確かな実績を残し信頼を築き上げてきているソースネクストもサイバーセキュリティの本命株の1つとして頭に入れておきたい銘柄ではないでしょうか。
サイバーセキュリティ関連銘柄 ラック(3857)

ラック(3857)は、情報セキュリティサービスを主力に、開発サービスなどのシステムインテグレーション事業も手掛ける企業です。
中でも、セキュリティ診断サービスやセキュリティ運用監視サービスに強みがあります。
IoT化が進む近年、サイバーセキュリティへの意識が高まっていることが追い風となり、クラウドに対応した高機能な製品やセキュリティ監視の需要が増加しています。
また、SOMPOホールディングス(8630)と共同で、国内初となるサイバー攻撃を受けても最大1,000万円までの補償を受けられる事故補償パックを開発したことも材料視されてきています。
セキュリティ監視センター「JSOC」が調査した報告においては、サイバーセキュリティの普及率と顧客満足度が1位ということもあり、サイバーセキュリティ関連株として注目度が高い銘柄と言えるでしょう。
サイバーセキュリティ関連銘柄 テリロジー(3356)

テリロジー(3356)は、IPネットワークやセキュリティの分野で、ネットワーク上のトラフィックデータの収集・分析・可視化ができるモニタリング製品やセキュリティ関連製品など、米新興メーカーの最新技術の取り扱いが強みの輸入販売商社です。
テリロジーと言えば、株価が1年間で最大約6倍に達する急騰を見せたトンピン銘柄として知られているかと思いますが、海外進行企業の最先端技術を用いたセキュリティ関連の製品により、IoT時代へ向けたニーズを満たすことで、サイバーセキュリティ関連の有力株として頭角を現しました。
また、サイバーセキュリティ関連の強みに加えて、自社開発の簡単に提携業務自動化ロボットを作成できるRPAツール「EzAvater」をリリースしました。
これにより、RPA関連銘柄としての側面も持ち合わせている銘柄です。
サイバーセキュリティとRPAは、発展途上にも関わらず将来への期待から強い注目を集めている分野のため、今後の株価動向も確認しておきたい銘柄ではないでしょうか。
サイバーセキュリティ関連銘柄 FFRI(3692)

FFRI(3692)は、サイバーセキュリティソフト「FFRI yarai」の販売、セキュリティ対策サービスを提供していて、コンピュータウイルスの検知技術に強みを持つ企業です。
様々なサイバー攻撃に対応していることで有名な「FFRI yarai」の機能強化を継続して行ってきており、国内法人向けのセキュリティソフト市場が競争激化する中でも、利益を出してきています。
これまでの株価推移を見ると、サイバーセキュリティ基本法の改正など、セキュリティ関連の材料が出た際に何度も急騰してきている印象。
今後セキュリティ需要が高まってくれば更なる成長が期待されそうなので、サイバーセキュリティ関連銘柄の中でも、ポテンシャルを秘めた本命株の1つとしてチェックしておきたい銘柄ではないでしょうか。
サイバーセキュリティ関連銘柄の出遅れ株5選
サイバーセキュリティ関連銘柄の主力・本命だけでなく、出遅れ株もチェックしておくことで、株価上昇のチャンスを見逃すという自体を防ぐことに繋がります。
サイバーセキュリティ関連銘柄 アルテリア(4423)

アルテリア(4423)は、日本国内に大容量光ファイバーケーブル・ネットワークを構築し、法人向けに最先端のネットワークサービスを提供する認定電気通信事業者です。
売上高の9割以上が月額課金のストック型のため、景気減速の影響を受けにくく、利益成長の確度が高い中でも割安な銘柄であると言えます。
自社で敷設した専用線サービスや都市型データセンターを持っており、安全性が高い日本最速の上下最大10Gbpsのインターネット接続サービスも新たに提供しています。
また、高速通信には、常に付きまとうセキュリティの課題があると言われており、IoT化が進むに連れて需要が高まることから、高速通信の本格的な実現にはサイバーセキュリティの改善・進歩が必要不可欠です。
IT技術の進歩によるデータの大容量化・高速通信化へのニーズを満たすサービスとして、今後の業容拡大が期待できる出遅れ銘柄です。
サイバーセキュリティ関連銘柄 ソリトンシステムズ(3040)

ソリトンシステムズ(3040)は、ネットワーク認証やサイバーセキュリティ関連製品の開発・販売に加えて、映像伝送システムも手掛けるITセキュリティ企業です。
ICカードや生体認証などを用いて、認証強化やアクセス制御を実現する多要素認証システムの「Smart On ID」の運用に力を入れています。
更に、グループ会社と共同開発した、Smart On IDが搭載されているサイバーセキュリティー強化システムが材料視されることもありました。
また、顔認証技術やおサイフケータイなどと連動したデジタルサイネージ(電子看板)にも注力していることから、デジタルサイネージ関連銘柄としての顔も併せ持っています。
ユーザーの利便性を保ちつつ、サイバーセキュリティの強化を図れる認証技術は、実用化が進めば大きな株価躍進があると考えられるでしょう。
サイバーセキュリティ関連銘柄 セキュアヴェイル(3042)

セキュアヴェイル(3042)は、情報セキュリティやログの分析サービスを主力に、基幹システムの開発も行うネットワーク・セキュリティに関するサービスをワンストップで行う会社です。
サイバーセキュリティへのニーズが高まる中、大株主のNRIグループとの協業で新たな需要を開拓し、継続的な収益を確保できるセキュリティ監視を行っています。
ログの解析や運用監視サービスはサイバーセキュリティの中でも重要な分野であり、中期的な収益基盤を築けることが魅力です。
主力サービスの「NetStare」や「LogStare」などの導入を加速させてきているため、他のサイバーセキュリティ関連の出遅れ株と比べても、比較的強そうな銘柄と言えるのではないでしょうか。
サイバーセキュリティ関連銘柄 大興電子(8023)

大興電子(8023)は、システム構築からハードの保守まで、一貫したサービスを北海道~九州の25拠点で展開する富士通の全国総合ディーラーを務める情報サービス関連の商社です。
更に自社開発に加えて、新概念のサイバーセキュリティ製品【アップガード関連銘柄】でもご紹介する、サイバーセキュリティの分野で20年間破られていない「アップガード(AppGuard)」の販売パートナーでもあります。
そのため、サイバーセキュリティ関連銘柄の中でも普及拡大に注目が集まるアップガード関連銘柄としても有名です。
また、IoT時代の通信端末として、一服感のあるスマホ市場に反して、注目が集まっているウェアラブルデバイス(持ち歩ける情報端末)市場で、新世代ウェアラブル検品システム」も手掛けています。
ウェアラブルデバイスは、IoTや人工知能といった、先端技術の進展やアプリの拡充を追い風に、需要の裾野が広がると見込まれています。
大興電子は、>アップガード関連銘柄やウェアラブルデバイス関連銘柄といった、サイバーセキュリティとは切っても切れないテーマ性を持っています。
そのため、製品の発展と共に需要・期待も高まると予想でき、本命銘柄が上昇した際は材料を見て、出遅れたところを買い付ける取引ができるでしょう。
サイバーセキュリティ関連銘柄 エンカレッジテクノロジ(3682)

エンカレッジ・テクノロジ(3682)は、企業システムの運用・管理に加え、セキュリティ対策のソフトウェアの開発やライセンス販売を展開する企業です。
2018年後半にサイバーセキュリティ関連銘柄が軒並み上昇した際には、セキュリティ関連の需要を取り込み収益に反映させていることで、2桁成長が見込まれたため、サイバーセキュリティ関連の出遅れ銘柄として物色されていました。
主力の「ESS REC」は、システム証跡監査の分野でシェアトップを維持し、業績が好調だったこともあり、2019年の3月4日付けで、東証マザーズから東証1部に市場変更しました。
この市場変更が材料視され、知名度の高まりや株流動性の向上を意識した買いが集まり、資金流入が年々増加しているサイバーセキュリティ市場において、より一層の企業・株価の成長が見込めると考えられます。
新概念のサイバーセキュリティ製品【アップガード関連銘柄】
米国の政府機関で20年もの採用実績がある「AppGuard(アップガード)」は、サイバーセキュリティの中でも新概念と言われている製品の1つです。
従来のウイルス対策ソフトとは異なり、サイバー攻撃の段階で脅威を遮断する特許取得済みの製品で、未知のコンピュータウイルス対策も解決できます。
近年はサイバー攻撃によって個人情報が流出したという事件も多くあります。
サイバーセキュリティを未来を担うAppGuard(アップガード)を知っておくことで、株式投資に限らず、個人情報の保護という意味でも大きなメリットがあると言えるでしょう。
米国政府機関による20年の実績!サイバーセキュリティ製品「アップガード(AppGuard)」とは?
アップガード(AppGuard)とは、株式会社Blue Planet-works(BPw社)が提供するサイバーセキリティ製品です。
悪意のあるソフトウェアを検知・駆除することによって、攻撃を防止する従来のサイバーセキュリティとは異なり、システムが通常の働きをしているか監視・隔離することで、不正な動きを完全に阻止します。
更に、過去20年以上もの間で1度も破られたことが無く、米国の政府機関で長年の実績があり、今後の動向に注目が集まっています。
また、2019年1月21日には、アップガードのサーバー版「AppGuard Server」の試験運用版をリリース。
正式版の発売を2020年7月に控え、大興電子(8023)やPCIホールディングス(3918)といった販売パートナーとして、過去に急騰した経緯がある銘柄は注目されました。
では、アップガード関連銘柄には、一体どのような銘柄あるのか?具体的に見ていきましょう。
アップガード(AppGuard)関連銘柄一覧
コード | 銘柄名 | 事業内容 |
---|---|---|
2467 | バルクホールディングス | ネット・マーケティング調査、情報セキュリティのコンサル |
3021 | パシフィックネット | 中古PC・携帯の販売・データ消去・修理。PCIHDと提携し、アップガードを提供 |
3054 | ハイパー | 法人向けPC・事務用品販売。設置・保守も兼営。アップガードマーケティングと提携し、アップガードを提供 |
3918 | PCIホールディングス | 自動車、家電などの組み込みソフト開発。BPw社に出資・アップガード販売パートナー |
3962 | チェンジ | スマホ・ビッグデータ、クラウドを用いた業務効率化支援サービス |
4295 | フェイス | 音楽・映像中心のコンテンツ配信が主力。BPw社に出資 |
4324 | 電通グループ | 国内トップクラスの広告代理。BPw社に出資 |
4812 | ISID | 金融・製造向けのシステム開発会社。BPw社に出資 |
8023 | 大興電子 | 情報通信機器販売とシステム開発。BPw社に出資・アップガード販売パートナー |
8630 | SOMPOホールディングス | 3大メガ損保の一角。グループ企業がBPw社に出資 |
8750 | 第一生命ホールディングス | 生保大手。グループ企業がBPw社に出資 |
9202 | ANAホールディングス | 国内線、国際線首位の大手 |
まとめ:これからの株価上昇が期待される「サイバーセキュリティ関連株」の本命株・出遅れ株を先取り!
IT技術の発展と共に、サイバー攻撃による被害が大きく拡大している近年、新たな好材料が発表されるたびに大きな値動きを見せているサイバーセキュリティ関連の本命株・出遅れ株をご紹介してきましたが、気になる関連株は見つけられたでしょうか?
年々増加の一途を辿るサイバー攻撃から、自身の個人情報や企業の機密情報やシステムなどを守るためには、サイバーセキュリティの強化が必要不可欠です。
政府が「サイバーセキュリティ基本法改正案」を施行しましたが、IoT化、5G普及に伴い今後の対策は更に強まっていくと考えられます。
また、国策となり、毎年大きな予算が投じられているサイバーセキュリティ市場において、好材料で急騰する関連株は、株式投資の大チャンスです。
企業ごとに様々な技術の進歩が魅力のサイバーセキュリティ関連銘柄は、IoT時代へと変化しつつある現在において、要注目の投資テーマと言えるでしょう。
しかし、本命銘柄が動き出すような好材料が出た際、いち早く反応して上昇する銘柄を見極めて購入することは、日中は仕事や家事で忙しいという方にとって非常に難しいものかと思います。
そこで、チェックしておくことをお勧めしたいのが株式投資アナリストが情報を発信している株情報サイトです。
情報収集の一環として無料のメルマガ登録を行っておけば、タイムリーな本命・出遅れ株投資の戦略や注目銘柄の詳細情報を得て、自身の株式投資に活かせます。
