旅行(レジャー)関連銘柄

2021年(令和3年)2月17日より新型コロナウイルスワクチンの接種が開始されました。

一般の方は医療従事者や高齢者への先行接種が行われた後に進められていくこととなっていますが、ワクチン接種が日本全国で行われ、1日でも早く新型コロナウイルス感染症が収束に向かうことを願いたいですね。

終息宣言が発表となる迄にはまだ時間を要するかとは思いますが、今回はワクチン接種が進められることで株価回復が期待される「国内・海外旅行(レジャー)関連銘柄」などについてまとめてみたいと思います。

業績悪化で倒産・廃業することとなった旅行会社が報じられてきており、投資リスクを感じる銘柄もあるかもしれませんが、株式市場ではポストコロナ(アフターコロナ)を見据えた物色が見られてきている印象なので、上手くマーケットから注目されてきているテーマ株を狙いたいと思われる方は是非、最後までご参照になってみて下さい。

旅行(レジャー)関連銘柄にポストコロナ(アフターコロナ)を見据え注目

新型コロナウイルスの影響により世界中で「日常」が一変することとなりました。

マスクをするのが当たり前となり、手洗い、うがい、除菌や検温を行うのが習慣となった人も多いのではないでしょうか。

コロナを意識したどこか息苦しい生活を強いられることとなりましたが、早くマスクをしないで友達と気兼ねなく遊んだり飲みに行けるようになって欲しいものですよね。

新型コロナウイルスが収束したらやりたいこと

出典:株式会社ヴァリューズ「コロナ影響下での消費者動向、アフターコロナへの展望を調査」

上記画像は株式会社ヴァリューズが行った「新型コロナウイルスの影響収束後にやりたいこと」というアンケート調査の内容ですが、半数以上の方が「国内旅行」や「外食」をしたいと考え、続いて「遊園地・テーマパーク・動物園などへのお出かけ」「映画館での映画鑑賞」「コンサート・ライブに行くこと」「海外旅行」などをしたいと思われている方が多いようです。

新型コロナウイルスが落ち着いたらやりたいこと

出典:メディアアプリ「LOCARI」

メディアアプリ「LOCARI」を運営する株式会社Wondershakeでも上記画像のようなアンケート調査が実施されていますが、こちらでも「国内旅行」「外食・会食」「友人との外出」「テーマパーク」「海外旅行」「ショッピング」「ライブやフェス」などと似たような回答結果となっていますね。

こうしたポストコロナ(アフターコロナ)を見据えたアンケート調査は色々と行われてきていますが、その他の回答としては「スポーツ観戦」「カラオケ」「マラソン」「美術館・博物館」「習い事や趣味の集まり」「演劇鑑賞」「結婚式」「ゲームセンター」「競馬・パチンコ」などが挙げられている感じでしょうか。

新型コロナウイルス感染症により、これらに関連する事業・サービスを展開する企業は大きな打撃を受けることとなったかと思いますが、抑えられていた消費動向が戻り業績回復が期待されそうな銘柄は、ポストコロナ(アフターコロナ)を見据えた物色が見られてきている印象ですね。

2020年3月9日、ZOZO(3092)の創業者で元代表取締役社長の前澤友作氏の持株比率が0.94%(93,200株)を占め8位の大株主となっていることが分かったワタベウェディング(4696)が急騰しストップ高となっていましたが、「ブライダル(結婚)関連」も戻りが期待されてきている感じでしょうか。

ブライダル(結婚)関連銘柄だと国内ハウスウェディング事業などを手掛けている「テイクアンドギヴ・ニーズ(4331)」、婚活サイトの運営などを行う「IBJ(6071)」、ブライダル関連事業などを展開する「エスクリ(2196)」あたりが強い値動きをみせてきていますが、出遅れ感がありそうな銘柄を探ってみるのもいいかもしれませんね。

海外旅行は入国制限が解除された国でも出国前にPCR検査が必要だったり、入国後に14日間の自己隔離が必要だったりするようで、日本発着の国際線はまだ殆どが運航を休止している状況かと思いますが、戻りが期待されそうな「国内・海外旅行」に関連した銘柄や、「テーマパーク・レジャー」に関連した銘柄は、しっかりと把握し値動きに注目しておきたいところではないでしょうか。

国内・海外旅行関連銘柄一覧

海外旅行再開までには「1.外務省が発出している危険情報のレベルを引き下げる」、「2.旅行先となる国・地域が日本からの旅行者受け入れを再開する」、「3.帰国時の入国制限緩和」といったステップが挙げられるようで、航空会社が運航数を増やし業績を回復するまでには、まだしばらく時間を要しそうですが、戻りが期待されてきそうな「国内・海外旅行」に関連した銘柄を一覧にまとめると以下のような感じでしょうか。

証券コード 銘柄名 概要
9202 ANAホールディングス グループ企業の全日本空輸、エアージャパン、ANAウイングス、Peach Aviationにて航空運送を行う。国内線、国際線で首位。
9201 日本航空 定期航空運送事業及び不定期航空運送事業等を行う。国際線、国内線で2位。
9603 エイチ・アイ・エス 旅行事業、ホテル事業、テーマパーク事業等を行う。格安航空券販売で最大手。
3926 オープンドア 旅行比較サイト「トラベルコ」「Travelko」の運営を行う。
6071 IBJ 婚活事業としてアプリ事業やパーティー事業を行う他、ライフデザイン事業としてウェディング事業や旅行事業等を行う。
6191 エアトリ 国内・海外旅行コンテンツを比較・予約出来るサイト「エアトリ」を運営。訪日旅行事業やWi-Fiレンタル事業等も行う。
6030 アドベンチャー コンシューマ事業として航空券等販売サイト「skyticket(スカイチケット)」を運営。ホテル、レンタカー、旅行パッケージ商品等サービス範囲を拡大。
9726 KNT-CTホールディングス 近畿系の旅行業大手。クラブツーリズムと経営統合。国内外のパック旅行が中心。
7048 ベルトラ 国内・海外の現地体験型オプショナルツアー(アクティビティ)予約サイト「VELTRA(ベルトラ)」を運営。
6561 HANATOUR JAPAN 旅行事業、バス事業、免税販売店事業、ホテル等施設運営事業を行う他、レンタカーも展開。
9206 スターフライヤー 航空運送事業を展開。北九州-羽田間が主力の新興エアライン。
6548 旅工房 約100ヵ国の海外旅行を取り扱うトラベル・コンシェルジュ・カンパニー。国内・海外ツアーの企画・販売を行う。
9376 ユーラシア旅行社 旅行業として海外旅行及び旅行傷害保険等のサービスを展開。世界遺産や自然・秘境巡りツアーなど。
4755 楽天 ネット通販(国内EC)大手。金融(楽天カード)、電子書籍、携帯電話など幅広く展開。インターネット旅行予約サービス「楽天トラベル」を運営。
3679 じげん 求人、不動産関連事業を行う他、格安航空券比較メディア「TRAVELIST」を展開。
9173 東海汽船 海運関連事業、レストラン事業、ホテル事業、旅客自動車運送事業等を行う。伊豆七島への観光・生活航路を独占。
6176 ブランジスタ 国内・海外旅行の観光スポットやグルメ・ホテルなどに関する情報を発信するウェブメディア「TravelNote」を運営。
6577 ベストワンドットコム クルーズ旅行・船旅を専門としたオンライン・トラベル・エージェント事業を行う。クルーズ旅行予約サイト「ベストワンクルーズ」を運営。「ベストワン国内旅行サイト(仮)」を2021年春頃OPEN予定。
6098 リクルート オンライン求人プラットフォーム「Indeed」「Indeed」や、日本最大級の宿・ホテル予約サイト「じゃらんnet」等のメディアを運営。
2371 カカクコム レストラン検索・予約サイト「食べログ」や旅行のクチコミと比較サイト「4travel.jp」等のメディアを運営。

外務省より2020年3月25日付で危険情報「レベル2(不要不急の渡航はやめてください)」が全世界に対し発出されることとなり、海外旅行に関連する事業を展開する企業は大きな打撃を受けることとなりましたが、国内旅行に関連する事業を展開している企業に関しては政府によるGoToトラベルキャンペーン実施による恩恵が直近の決算に反映されてきていたりでしょうか。

海外旅行関連事業を行う企業の業績が回復してくるかどうかは“外務省が発出した危険情報「レベル2」の制限解除がいつになるか”によってくるところがあるかと思いますが、制限解除となった際は大きく報道されるかと思うので、その際は関連銘柄がまた盛り上がりをみせてくるかもしれませんね。

しかしながら、既に新型コロナウイルス感染症が拡大することとなった2020年1月から2月あたりの株価水準まで株価を回復している銘柄も多いので、期待上げが先行していそうな銘柄は一旦材料出尽くしとなる可能性もありそうな感じでしょうか。

ワクチン接種が進められることとなりポストコロナ(アフターコロナ)への意識が強まる流れとなってきている印象ではありますが、投資先となる銘柄を選ぶ際は“まだ戻り余地が大きそうな銘柄”を上手く狙っていくようにしたいですね。

国内・海外旅行関連銘柄をざっと一覧にまとめましたが、業績回復が期待される「ホテル関連事業」を行う銘柄や、「旅客鉄道関連事業」などを行う銘柄の値動きも併せて注目しておくといいかもしれません。

ホテル関連銘柄

リゾートトラスト(4681)/ 帝国ホテル(9708)/ 藤田観光(9722)/ ABホテル(6565)/ ロイヤルホテル(9713)/ 京都ホテル(9723)/ ホテル、ニューグランド(9720)/ 鴨川グランドホテル(9695)

旅客鉄道関連銘柄

JR東日本(9020)/ JR東海(9022)/ JR西日本(9021)/ 近鉄グループホールディングス(9041)/ JR九州(9142)/ 京阪ホールディングス(9045)

東京五輪の海外観客受け入れ見送りの方針が固まったのは悪材料視されてきそうですが、調整後またポストコロナ(アフターコロナ)関連銘柄として物色されてくるか注目しておきたいテーマ株ではないでしょうか。

レジャー・テーマパーク・イベント関連銘柄にも注目

東京五輪は外国人観光客によるインバウンド需要への期待感があっただけに、受け入れ見送りの方針となったのは残念でなりませんが、新型コロナウイルス感染症がまだ世界的に落ち着いておらず、世論の不安も強い中では見送らざるを得なかったという感じですね。

国内・海外旅行(レジャー)関連銘柄はまだ不透明要素があり投資リスクを感じるテーマ株ではあるかもしれませんが、コロナ収束で需要増が期待されそうな「レジャー」「テーマパーク」「イベント」に関連した銘柄もいくつか挙げておきたいと思います。

レジャー施設関連銘柄 常磐興産(9675)

9675 常磐興産のチャート

常磐興産(9675)は「スパリゾートハワイアンズ」を運営している会社です。

新型コロナウイルス感染症による影響が長期化し、宿泊及び日帰りの入場者数が現象したことにより極めて厳しい状況となっている印象を受ける銘柄です。

2021年2月10日に「2021年3月期 第3四半期決算短信(連結)」を発表していますが、経常利益が7.87億円の黒字から20.35億円の赤字へ転落し、通期予想も33.10億円の赤字となっています。

チャートを見ると赤字が拡大し無配転落となった割には強い値動きをしてきている印象ですが、ポストコロナ(アフターコロナ)への期待感がありそうな感じでしょうか。

投資リスクがありそうな銘柄かもしれませんが、2021年2月安値あたりから株価を上げてきており、25日線が75線を上抜けてきそうですね。

日帰り部門にて2020年7月1日に大露天風呂「江戸情話与市」をリニューアルオープンし、更にプロジェクションマッピングを導入した演出を強化する等、2020年9月1日には「祭り」をテーマにした施設としてグランドオープンしてきているので、良さそうなタイミングがないか今後の株価推移にも注目してみたい銘柄ではないでしょうか。

9010 富士急行のチャート

しかしながら、上記チャートは富士急ハイランドの運営やバス事業などを行う富士急行(9010)のチャートですが、大幅に赤字拡大となっているのに2020年1月から2月頃の株価水準より高かったりするのも凄いですね。

強い値動きをしている銘柄でも業績が赤字で買われ過ぎている印象を受ける銘柄には注意した方がいいかもしれません。

テーマパーク関連銘柄 サンリオ(8136)

8136 サンリオのチャート

サンリオ(8136)は「ハローキティ」や「クロミ」などのキャラクター商品を企画販売したりライセンス事業を行っている会社ですが、テーマパーク「サンリオピューロランド」や「ハーモニーランド」を運営しています。

2021年2月12日に「2021年3月期第3四半期決算短信(連結)」が発表となりましたが、経常利益は前年の33.07億円の黒字から17.66億円の赤字へ転落し、通期予想も31億円の赤字となっています。

新型コロナウイルス感染症の拡大による経済活動の停滞やインバウンド需要の消失などが影響し業績を大きく落とした印象ですが、チャートを見ると2021年に入り株価を上げてきていますね。

まだ厳しい状況が続きそうで、先行き不透明感はあるかとは思いますが、ポストコロナ(アフターコロナ)が意識されてか株価を戻してきているので、良さそうなタイミングがないかこちらも今後の株価推移に注目したい銘柄ではないでしょうか。

イベント関連銘柄 SKIYAKI(3995)

3995 SKIYAKIのチャート

SKIYAKI(3995)は「プラットフォーム事業」、「ライブ制作事業」、「O2O事業」の3区分を報告セグメントとしていた会社ですが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、複数のライブ及びイベントの中止又は延期を余儀なくされ、2020年12月11日に発表となった「2021年1月期 第3四半期決算短信(連結)」では「プラットフォーム事業」及び「O2O事業」の2区分に変更している銘柄です。

自己資本比率が2020年1月期の31.5%から減少し23.2%となっていますが、経常利益は前年同期比で81.48%増の1.47億円に拡大し、通期計画である1.2億円を既に上回る内容となっています。

多くのアーティストがオンラインでのグッズ販売を強化したことでECサービスの売上高が前年同四半期日で141.7%と大幅に増加したようですが、ライブやイベントが中止となってきている中で好決算を発表してきているので、ポストコロナ(アフターコロナ)への期待感がありそうな銘柄ではないでしょうか。

2021年3月15日に発表となる本決算の内容がコンセンサス予想と比べどうかというところはあるかもしれませんが、今後の株価推移にも注目したい銘柄ではないでしょうか。

旅行(レジャー)関連銘柄の本命株・出遅れ株を上手く狙いたい人は

国内・海外旅行に関連した銘柄を一覧にまとめ、「テーマパーク」「レジャー」「イベント」などに関連する銘柄をいくつか取り上げてみましたが、“問題はどの株をどのタイミングで買うか”かと思います。

  • もう株価を上げてきてる本命株は、まだ上値余地を期待できるだろうか?
  • 出遅れ感から買われてきそうな銘柄はどの銘柄だろう?

という様に思われる方も多いのではないでしょうか。

テーマ株は物色人気が強まるタイミングで上手く流れに乗れれば短期で大きな利益を得れたりしますが、高値掴みとなってしまうリスクもあります。

また、いくらテーマ性があったとしても、業績が悪すぎて業績回復が見込めなかったり、テーマ性がそこまでと追い風となっていない銘柄には注意が必要です。

なので、物色人気が向かいそうなテーマ株が分かったとしても、個別で決算内容・業績見通しや直近の株価推移や今の株価水準はどれぐらい期待感を織り込んでいるかなどを考える必要性があります。

専業で株式投資を行われている方ならば銘柄分析を行う時間を取れるかとは思いますが、主婦をしながらトレードされている方や、サラリーマンをしながら取引されている方などは、なかなか調べるのが大切なのは分かっていてもそうした時間を取れない方が殆どではないでしょうか。

しかしながら、今時はネットで簡単に個別銘柄に関する情報を色々とチェックできるようになり、銘柄選びも昔に比べだいぶ楽になったかと思います。

旬な銘柄情報や市況などを要領良くチェックしたいと少しでも思われる方は、こうした日々のトレードに役立ちそうな株情報サイトを上手く活用し、「自分で調べたり分析する」のではなく、「アナリストが分析した買いどきの銘柄情報などを配信してもらう」方が無駄な時間を省け何倍も楽かと思います。

日々の配信情報をチェックするだけで時事ネタやテーマ性の流れに強くなり、相場の流れの沿ったトレードを行っていけるようになるのではないかと思うので、まだ配信情報をチェックしないでトレードされている方は、本当に試しにでも一度配信情報を見てみることをおすすめします。

株エヴァンジェリスト