現天皇陛下が生前退位の表明を行い、改元と共に株価急騰が期待される「元号関連銘柄」。
巷では”平成最後の○○”といったフレーズが溢れていますが、新元号への変更は、印刷物や通貨の更新による需要拡大が生み出す株価急騰のビッグチャンスでもあります。
また、元号が記載されている製品の更新に限らず、祝賀ムードの中で行われる改元セールや縁起の良いあやかり婚、さらには改元から10連休となったGWの旅行などによる消費拡大も関連株を動意付ける大きな要因の1つです。
このページでは、新元号の発表・変更はいつ?といった基本的な部分から、改元による元号関連銘柄への影響や注目すべき元号関連銘柄までご紹介します。
目次
新元号の発表・変更はいつ?改元特需で元号関連銘柄に注目が集まる!
天皇陛下の生前退位を目前に控える今、新元号の発表が歴史的な転換点となることから注目が集まる「元号関連銘柄」。
印刷業界や紙幣・硬貨の更新などに関連した経済効果が見込めることから、株式市場でも話題となっています。
ここでは、新元号の発表・変更日がいつなのか?改元特需が生み出す経済効果から注目が集まる元号関連銘柄についてご紹介します。
新元号の発表・変更はいつ?
2016年8月、高齢・健康上の理由から、現天皇陛下が生前退位の表明を行ったことは記憶に新しいのではないでしょうか?
2017年12月1日の皇室会議によると、新元号が発表されるのは2019年4月1日となっており、皇太子殿下の即位が行われる2019年5月1日に新元号へ変更されます。
新元号の発表から皇太子殿下が正式に即位するまでの流れは、以下の通りです。
実施期間 | 内容 |
---|---|
2019年4月1日 | 政府の閣議決定後、新元号を発表 |
2019年4月30日 | 今上天皇陛下退位礼正殿の儀により、天皇陛下退位 |
2019年5月1日 | 皇太子殿下の天皇即位 同日午前0時より新元号施行 |
2019年10月22日 | 即位礼正殿の儀 |
新元号は、有識者や内閣国防長官を介し、全閣僚が参加する閣議によって決定されるため、退位・即位の儀式がイベントの1つとして重要視されており、改元によって元号が変われば株式市場にも変化が現れます。
次は、改元特需で得られる経済効果から注目が集まる元号関連銘柄についてご紹介します。
改元特需で波及する経済効果から元号関連銘柄に注目!
新元号への変更により、31年間使われ続けてきた平成の終了を受け、改元特需で波及する経済効果から元号関連銘柄に注目が集まっています。
元号は、世の中にある製品やサービスの多くに使用されているため、改元の際、多くの製品やサービスに更新が必要です。
中でも、印刷関連銘柄は現在使用されている印刷物の多くを刷り直す必要があることから、需要拡大が確約されており、印刷物に関連した企業の株価も上昇を見せると考えられています。
使用分野 | 元号の記載が必要な製品・サービス |
---|---|
通貨 | 硬貨・紙幣 |
印刷物 | カレンダー、スケジュール帳、各種公的書類 |
システム | 行政システムや会計・給与など日付の関連するシステム |
その他 | ハンコ(印鑑)、定期券 |
さらに、元号は紙幣や硬貨にも必ず記載があることから、通貨の製造を手掛ける企業も関連銘柄として物色されるでしょう。
また、新元号の発表・変更後は、昭和から平成へと改元した際に見られたような「ご祝儀相場」がやってくる可能性もあります。
では、昭和から平成への改元でどのような関連銘柄に動意があったのか?ご祝儀相場といってもどれほどの盛り上がりを見せたのか?実際にチャートを振り返りながら見ていきましょう。
昭和から平成への改元で株価急騰した元号関連銘柄
ご祝儀相場は改元特需による経済効果への思惑買いによって起こります。
2019年4月1日また5月1日に行われる新元号の発表・変更で急騰する株を掴むためにも、昭和から平成へ改元した際の元号関連銘柄の値動きを把握しておくことが必要です。
改元から思惑買いが殺到したご祝儀相場
1989年1月8日(日)、前日の7日(土)に昭和天皇が崩御されたことで、昭和から平成へと改元が行われました。
平成に改元されてからの日経平均株価は、新しい時代への期待感が経済を後押しし、その後の5日間で1,088円もの上げ幅を見せ、多くの銘柄が連れ高となる「ご祝儀相場」が到来。
ご祝儀相場の勢いはそのままに、1989年の日経平均は上昇を続け、12月29日に過去最高値の3万8,915円を記録し、その記録は未だに破られていません。
しかし、一体どのような銘柄が中心となってこの急騰を作り上げたのでしょうか?
次は、過去の改元の際に注目が集まった銘柄とその要因を見ていきましょう。
印刷・紙パルプ・インクなどの元号銘柄に買いが集まる
昭和から平成に改元した際に訪れたご祝儀相場では、印刷物の差し替えなどによる需要拡大から、光村印刷(7916)が30,500円、光陽社(7946)が41,359円と今では考えられないほどの急騰を演じるなど、印刷・紙パルプ・インクといった元号関連銘柄に買いが集まりました。
昭和から平成へ改元したきっかけが、昭和天皇の崩御という突然なものだったため、その後は社会や株式市場も急展開を迎えることとなり、新元号の記載が入った印刷物が間に合わなかったことが需要拡大の要因です。
しかし、今回の改元は、生前退位であることから、事前に準備を進められるのが大きな違いです。
新元号の発表から施行までの1ヵ月間で、カレンダーやスケジュール帳、情報システムを扱う業界は対応に追われることが予想できます。
次は、新元号への変更が関連銘柄にもたらす影響をご紹介します。
新元号への変更が関連銘柄にもたらす影響
新元号への変更は、印刷やハンコ(印鑑)、通貨の更新といったさまざまな需要を生み出し、社会に大きな影響を与えます。
特に今年は、即位の日程からGWが10日間となったことを受け、消費拡大による経済効果も期待されていると言えるでしょう。
印刷やハンコ(印鑑)の更新、あやかり婚による関連銘柄への影響
改元特需で波及する経済効果から元号関連銘柄に注目!でもご紹介したように、印刷やハンコ(印鑑)、通貨などの更新に関連した銘柄への影響が大きくなると考えられています。
中でも特に現天皇陛下の生前退位が報道された際には、商業印刷や包装資材、カレンダーを手掛ける野崎印刷紙業(7919)が30%以上も上昇。
さらに、インクで世界首位の化学工業メーカーDIC(4631)に関しては70%以上の株価急騰が見られました。
また、新元号への変更は、印刷やハンコ(印鑑)などの更新以外にも、新しい時代の幕開けとして縁起を担ぐサービスにも影響があります
2019年5月~12月は平成元年のように珍しい年になることから、今年を記念日にしようと結婚するカップルが増加傾向にあります。
特に、2019年10月には消費増税も控えており、各式場では「新元号記念ウエディングプラン」といったアピールも多く、ブライダル関連の需要は今後も拡大していくと言えます。
このように、新元号の施行前にも関わらず、多くの関連銘柄に影響が見られることから、実際に発表・変更が行われた際には、元号関連銘柄の更なる急騰が期待できるでしょう。
GWが10連休に!新元号変更で期待される消費活動
新元号の変更により、新天皇が即位する5月1日と「即位礼正殿の儀」が行われる10月22日をその年1回限りの祝日とすることが成立しました。
さらに、祝日法から「祝日法第三条第3項」では、休日となった日の前日及び翌日が「国民の祝日」である日は休日とすると決まっています。
つまり、前後が祝日である平日は、国民の休日になるということです。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
4/21 | 4/22 | 4/23 | 4/24 | 4/25 | 4/26 | 4/27 |
4/28 | 4/29 | 4/30 | 5/1 | 5/2 | 5/3 | 5/4 |
5/5 | 5/6 | 5/7 | 5/8 | 5/9 | 5/10 | 5/11 |
そのため、5月1日が祝日となることで、4月30日と5月2日が両方とも祝日に挟まれる形となり、2019年のGWは10連休になります。
これまでにない超大型連休ということで、国内・海外に向けての旅行や小売業では、改元に合わせたセール・記念品も企画されており、連休中の消費活動に期待が高まっています。
ここまでご紹介してきたように、改元が関連銘柄にもたらす影響はどれも大きいものばかりだと言えます。
そこで、新元号の発表・変更されるなど、本格的な材料が出て株価が動き出す前に、改元特需で株価急騰が望める元号関連銘柄を把握しておきましょう!
改元特需で株価の急騰が望める元号関連銘柄9選
改元特需で株価の急騰が期待できる元号関連銘柄。
新元号になってから必要不可欠な印刷や通貨関連、日本人に多くみられるあやかり婚から業績拡大が見られたブライダル関連といったご祝儀相場の影響を大きく受ける銘柄をご紹介します。
カワセコンピュータサプライ(7851)
カワセコンピュータサプライ(7851)は、ビジネスフォーム事業を主力にデータプリントサービス・バリアブル印刷などの商業印刷、クラウド情報処理美術事業なども展開する企業です。
データ処理から印刷・発送を一貫して行うことに強みを持っており、近年は、金融機関との取引が盛んなことから代表的なビジネスフォームの供給先の1つとされています。
さらに、2019年1月には、新元号の発表が4月1日とのニュースを受けてS高を演じるなど、元号の変更に伴う特需発生に大きな期待がかかっていると言えるでしょう。
野崎印刷紙業(7919)
野崎印刷紙業(7919)は、商業印刷や包装資材、カレンダーを手掛けるタグ・ラベルで高シェアを誇る紙製品製造の大手企業です。
印刷における全行程を自社で行っているという強みを持ち、別注品から既製品まで幅広く製品化しているカレンダーは、店舗や企業から人気があります。
また、印刷やハンコ(印鑑)の更新、あやかり婚による関連銘柄への影響でもご紹介したように、新元号に関するニュースにいち早く反応しており、時価総額も約39億円と小さいことから、新元号の発表・変更を待たずして動意が見られる可能性を持っている銘柄です。
光陽社(7946)
光陽社(7946)は、製品制作部門・印刷部門が主力のオフセット印刷用写真版の大手企業です。
オンデマンド・高品質印刷に強みを持ち、印刷物差し替えに伴う元号関連銘柄として注目を浴びています。
さらに、電子書籍の作成も手掛けており、改元をきっかけに更新面の容易さから書籍の電子化が強まった場合も業績拡大が期待されます。
野崎印刷紙業と同様に、生前退位の表明や皇室会議での新元号施行日が決定した旨のニュースが発表された際に動意づいたことで知られています。
元号関連の話題が上がるたびに名前の出る銘柄であり、時価総額も低いことから人気化すれば火柱が立ちやすいと言えるでしょう。
また、無配当であることから、配当が始まれば、配当狙いの資金流入も望めるため、今後の株価動向は目が離せません。
ナカバヤシ(7987)
ナカバヤシ(7987)は、印刷製本関連事業が主力に、環境・オフィス関連事業、発電関連事業なども展開する、図書館製本でトップシェアを誇る企業です。
情報通信や保険等の個人情報を含んだ書類を扱う業界で多い「封筒一体型印刷物」や窓付き・ミシン目入りの加工付き封筒に力を入れており、学校で必要不可欠な教科書や図書館製本を得意としているため、新元号関連の直接的な特別需要に繋がると考えられています。
凸版印刷(7911)
凸版印刷(7911)は、ICカードやパッケージ、建築材、半導体関連を手掛ける印刷業界では2強の一角に入る企業です。
印刷業界に関する強みはもちろんのこと、4K映像配信サービスや半導体製造装置、ビッグデータを扱っており、IT分野にも幅広く事業展開を行っています。
そのため、印刷物の更新に加えて、ソフトウェアシステムの更新にも需要が発生する可能性があります。
印刷大手+IT技術という他の元号関連銘柄とは異る特徴を持っていることから半導体関連銘柄やビッグデータ関連株としても見られています。
さまざまな需要が絡むと考えられることから、新元号発表の際にはぜひ注目しておきたい銘柄の1つです。
日本金銭機械(6418)
日本金銭機械(6418)は、貨幣処理機器や金融関係向け両替機、遊技場関連機器の開発・製造を手掛けており、海外カジノ業界から国内の金融業界、交通機関向けに販売も行っている企業です。
米国カジノ向け機器は全国上位の高シェアを誇っており、カジノ関連銘柄としての側面も持っています。
国内では、貨幣処理機を中心に手掛けており、改元に伴う紙幣・硬貨の更新やシステム変更などの需要が発生する可能性があります。
新元号やカジノ、大阪万博など、2019年以降も株価に期待できるさまざまな上昇要因を持っているため、新元号の施行後も要注目の銘柄です。
グローリー(6457)
グローリー(6457)は、現金入出金機やレジ釣り金銭、カードシステムに加え、産業ロボットや宅配ロッカー等も手掛ける貨幣処理機の最大手企業です。
新元号の発表を受け、金融市場で「オープン出納システムや窓口用「紙幣硬貨入出金機」の販売が好調となり、流通交通市場では、レジ釣銭機や売上入出金機の販売も順調となったことで業績も大幅に拡大しました。
紙幣・硬貨の更新に伴う通貨周辺機器に強みを持っており、昨年12月には、フュートレック(2468)への2回目のTOBを成立するなど、更なる業績向上に拍車をかけています。
テイクアンドギヴ・ニーズ(4331)
テイクアンドギヴ・ニーズ(4331)は、直営挙式場やレストラン、ホテル等での婚礼受託、ホテル事業も手掛ける、ハウスウェディング企画の大手企業です。
店舗リニューアルや結婚式受注数の増加もあり、5月に新元号をスタートすることで国民全体に慶祝ムードが盛り上がることが予想され、あやかり婚ブームによる追い風も増していくと考えられます。
また、前期にオープンしたホテル事業も順調で、2019年は、GWの10連休やラグビーW杯といったビッグイベントも控えていることから、インバウンド関連銘柄としても注目したいところです。
AmidAH(7671)
AmidAH(7671)は、印鑑及びスタンプを中心とした商材を自社グループのインターネット通販サイトで販売するEC通販事業を展開する企業です。
昭和から平成への改元直後には、印鑑やハンコを扱う企業への注文が殺到したこともあり、同様に新元号の印鑑の発注が殺到すると考えられます。
同社は、2018年12月20日にIPOしたばかりで、改元絡みの印鑑(ハンコ)やスタンプへの特需思惑から注目が集まりました。
業績自体も成長が継続しており、時価総額が小さいこともからも新元号の発表から変更に合わせて、短期資金が集中する可能性も期待できると見られており、元号関連銘柄の中でも特に注目度の高い銘柄だと言えるでしょう。
まとめ:新時代の幕開けと共に急騰が期待される元号関連銘柄を買い付けるには?
ここまで、新元号の発表・変更はいつ?といった基本的な部分から、改元による元号関連銘柄への影響や注目すべき元号関連銘柄までご紹介してきました。
改元は、元号が記載されている印刷物や印鑑(ハンコ)、通貨の更新といった製品を手掛ける企業に注目が集まるのはもちろんのこと、新元号のジューンブライドや平成のうちに結婚したいというあやかり婚、GWの10連休で旅行やセールといった消費活動の需要拡大も見込まれます
しかし、影響の大きさから関連銘柄が多岐に渡る中で、新元号の発表まであとわずか、わかりやすく急騰し、利益を得られる株を知りたいという方も多くいらっしゃると思います。
そこで、新元号のような2019年に控えるイベントに沿った、これから急騰する株を買い付けるために役立つのが「投資顧問」です。
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